再び、分岐点に立つ ページ33
(you視点)
昨日もあまり眠れなかった。
だって今日は4日目。
今キッチンに向かえば、ジェネシアがきょーさんと料理をしている頃だろう。
迷いもなくキッチンのドアをノックして、中からきょーさんが出てきた。
おはよう、その気持ちを込めて微笑んだ。
「(レウさんの意思疎通魔法はまだ残ってる
ジェネシアがここを出ていった時に後ろから着いて行って、こっそりレウさんに伝えよう)」
ガシャンッ
考え事をしていたせいで、うっかりお皿を落としてしまう。
はっとして急いで集めようとして、
「(痛っ)」
指を切ってしまった。
きょーさんが私の手を取る。
難しそうな顔をして、魔法を込めていく。
黄色い光。
きょーさんの魔法は、身体能力に関わるものじゃなかったっけ。
「(……血が止まった?)」
ちょっとぐらいなら止血もできるのか、と感心した。
あ、やばいぼーっとしてた←
振り返れば、ジェネシアがいない。
レウさんが危ない。
でも今から追いかけても間に合わない!
……一か八か、ここから届くかどうかも分からないけど全力で力を込めて魔法を使う。
レウさんの魔法を、思い浮かべて。
「(レウさん、そのお茶飲んじゃダメだよ、毒が入ってる)」
(ky視点)
(レウさん、そのお茶飲んじゃダメだよ、毒が入ってる)
頭に響く、Aの声。
久しぶりに聞いて、嬉しかったのと同時に不安が走った。
毒?
どういうことや。
それにこの感覚はレウの心を伝える魔法に似てる。
……もしかして、全力で魔力を使ってこの館全体に声を届けたのかもしれへん。
ky「とりあえず、レウの所行かんと……」
あいつ起きてたし、多分大広間だ。
Aと一緒に向かえば、らっだぁが手伝いに雇った女が、レウに向かってナイフを振り回していた。
ru「うわぁっ!?」
ky「レウ!」
jn「チッ…なんでバレたの? おいそこのチビ、なんで気がついたのよ!?」
指さされて、ビクッと肩を揺らすA
俺は背中にAを隠した。
どうすればいい、身体能力の魔法しか上手く使えへん、取り抑えれば勝てるか?
ダッ
ky「あっ、A……」
走り出したあの子を止めようとした時、一瞬見えた表情はなにか決意したようだった。
守らなくていいってことか?
…せやな、俺も覚悟せなあかん。
ky「お前さんが何者か知らないけどな、早いとこ出ていってもらうで!」
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りりべら(プロフ) - 金蛇さん» コメント気が付けなくてごめんなさい!そのシーンのイメージはアナ雪です!!良く分かりましたね! (2023年2月7日 9時) (レス) id: 7e26133d7f (このIDを非表示/違反報告)
金蛇 - 氷の城のシーンでアナ雪を思い出した…すき… (2022年10月27日 15時) (レス) @page42 id: 0468f043bb (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - えるがみさん» コメントありがとうございます! そう言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります!! (2022年9月20日 6時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
えるがみ(プロフ) - めっちゃ面白いです!大好きです!あああ続きが楽しみです投稿頑張ってください! (2022年9月20日 3時) (レス) @page50 id: 024bcefcb8 (このIDを非表示/違反報告)
りりべら(プロフ) - ゆず酒ソーダさん» めっちゃ面白がって読んでくれて嬉しすぎて呼吸ができませn((( いっぱい書きます頑張ります!! (2022年9月13日 19時) (レス) id: 981ea3431f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりべら | 作成日時:2022年8月16日 22時