夕暮レ時ノ運命ノ悪戯〜トワイライトプランク〜�� ページ47
王宮は、かなり大きなものだった。
「自己紹介が遅れたわね。私はエルルカ。三英雄の一人よ」
なるほど、エルルカさんというのか。
…エルルカ。
「エルルカ、というのですか！？」
違う、違う。
エルルカは金髪だったはずだ。
こんなはずないんだ。当然だ。
きっと、同じ名前の別人なんだろう。
「そうよ、おかしい？」
「いえ…別に」
言うわけにはいかないから、黙っておいた。
「そう。変なの。そこの長い髪のエルフェ人」
それがAのことだとわかるまで、少し時間がかかった。
まあ確かに長い髪ではある。そういえば、緑の髪をエルフェ人と呼ぶんだった。
「あなた、プレジが呼んでるから、奥の部屋に行ってて。
それ以外はどうでもいいから、そこで待ってて」
…じゃあ、俺たちが来た意味は何だったんだ。
Aは心配そうな顔で、部屋に入っていった。
「座りなさい」
プレジ、という人に呼び出された私は、そのまま座った。
緊張して顔も上げられない。
「顔を上げてくれよA」
少しだけ顔を上げると、どこか優しげな男だった。
「君、ちょっと見せてほしいものがあるんだ」
そういって、彼は拳銃を取り出した。
この国にもやっぱりこういうものはあったのか。
「これに向けて撃ってみてくれ」
そういって、彼が差し出したのは木の板だった。
これを撃って、どうするつもり？
まあ、何はともあれ一発撃った。
銃口からは煙が上がっている。
「あの…これ、何かのテストですか？」
でしたらお断りします、と言おうとした声を、遮った。
「そうさ。これはテストだ。君は合格した。
ついては、一つ頼みがある。もちろん、報酬はそれなりのものを約束する」
いや、この国のお金をもらっても困るというか…
そんなこと言えないから黙ってはいたけれど。
「今、双子の覇権争いが起きている」
双子の、覇権争い？
それはおかしい。すでにこの国はリリアンヌ王女のものなのに。
「失礼ですが、すでにリリアンヌ王女が王位を継いだのでは？」
「何を言っている。まだリリアンヌ王女とアレクシル皇子は覇権争い中だぞ。
まあ、いずれはリリアンヌ王女に継いでもらおうとは思っているがな」
ああ、ようはこの人はリリアンヌ様に王位を継がせようとしているのだ。
それは彼の勝手だけれど…
いったいどういうことだ？
確かにリリアンヌ王女が王位を継いだはず…
彼は、何も聞かず拳銃を渡した。
「アレクシル王子を、殺してほしい」
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マリー(プロフ) - 入右未来さん» いえいえ、駄作でほんと済みません(泣)でもこれからも頑張りますね！ (2015年4月13日 16時) (
レス) id: cd92c848e2 (このIDを非表示/違反報告)
入右未来(プロフ) - 大好きな2つの作品のコラボが読めて、とても嬉しいです！ありがとうございます。 (2015年4月13日 0時) (レス) id: 99a240abd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリー | 作成日時：2015年3月7日 8時
