森ノ惨劇ノ序奏〜moonlit bear〜�� ページ14
「なるほどね、自分を身代わりにして逃げるってわけか」
上着から顔をだして言った。
でも、これはあまりにデメリットが多すぎる。
だいたい、バレたらおしまいだ。
「バレたらどうする？」
すると、彼女は小さな声をあげた。
予想外、といったように。
「忘れてました…私一人なら簡単に済むんですけど、カルマさん一緒ですもんね」
なんか…厄介者みたいな言い方だなあ。
俺じゃ嫌なのか？
でも、さっきの笑顔は本物だったと思うんだけど。
「俺だから？」
「いえ、違うんです。私一人なら殺されても構わないんですけど、カルマさん大事だから…」
…今、平然と口説いたよね。
それに、平然と殺されても構わない、なんて。
でも、彼女は顔を赤らめていない。
俯いて、いつもの寂しげな目をしている。
ってことは、本当に本心なのか？
「大丈夫。自分の身ぐらい、自分で守れるよ。Aのことも守ってやるからさ。ほら、行こう」
見つかったら、その時点でゲームオーバーだ。
無論、Aがまた顔を赤らめていたことなんて知らなかった。
彼女は小さく頷いて、服の中に俺の顔を隠した。
「…私が行ったら、家に帰ってください。私が引き付けておきますから。
あくまで見つからないようにお気をつけて」
そして、振り返ると、
「潮田さん、彼女のことよろしくお願いします」
彼女は小さく笑った。
その笑みに隠された本心を、俺はまだ知らなかった。
そして、俺は走り出した。
深い深い、森の中へ。
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マリー(プロフ) - 入右未来さん» いえいえ、駄作でほんと済みません(泣)でもこれからも頑張りますね！ (2015年4月13日 16時) (
レス) id: cd92c848e2 (このIDを非表示/違反報告)
入右未来(プロフ) - 大好きな2つの作品のコラボが読めて、とても嬉しいです！ありがとうございます。 (2015年4月13日 0時) (レス) id: 99a240abd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリー | 作成日時：2015年3月7日 8時
