国見の彼女、死んだってよ。

３１ 国見side ページ31

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ボンクラの剣でお互いを何度も刺した。



傷つけて、傷つけられて、ボロボロになったって、それでも君は、強くて眩しい。




(あぁ、うん、やっぱり)







＿＿＿諦めたくないなぁ。






× × ×






ふと目を閉じて思う。


あと数分後には俺の身体にいくつものナイフが刺さるんだろうか。殺傷能力のある、本物が。あんなちゃちいナイフとは比べ物にならない。




普通なら恐怖を感じたりするのだろうか。





でも俺はいいんだ。








「英が死んだら、私も死ぬよ」







目に大粒の涙を浮かべた彼女が、Aがそう言ったから。





俺は、ひとりじゃない。







次に目覚めた時、どんな景色が広がるのだろう。




ゆっくりと意識が微睡んでいく。
身体が自由を失っていく。





そうして、一時の眠りについた。

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