TWISTED WONDERLAND【EPISODEofHEARTSLABYUL 】 (ページ15)

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トレイが宥めてるけど全然効いてない。

「(A…どうにかしてくれ)」

そう目で訴えられ私は小さくため息をつき、繋がれてない反対の手でリドルの頭を撫でた。

『リドル～落ち着いて？』

優しく撫でると怒りで立ち上がっていた彼の触覚が力なく下りて元に戻る。

「…すまない、A」

『ううん、いつものリドルに戻って良かった良かった！』

頭から手を離すとリドルは一瞬寂しそうな顔をしたが直ぐに優しく笑ってくれた。

「リドルくーん！トレイくーん！Aちゃーん！歓迎会会場に新入生揃ったよ♪」

「報告ご苦労様ケイト。会場はハートの女王の法律で決められた通りに準備できたのかい？」

「もちろん！バッチリだよ」

「よろしい、ボクたちも早く寮に戻ろう…これ以上のもめ事が起きたらお前たちの首もはねてしまうからそのつもりで」

鋭くなった目をトレイとケイトに向けて吐き捨てる。

「「はい、寮長」」

『はーい、寮長』

「……Aの首ははねたりしないから安心おし」

そう優しく言われてスっと肩の力が抜く。

リドルは繋いだ手に更に力を込めて歩き出す。私も自然と歩き出し彼の隣に並ぶ。彼は学園では華奢で小柄だが女の私と並ぶとやはり男女の差はわかりやすく出る。
私より9cm程高い彼を見ながらそう感じた。

「トレイくんってば人づかいが荒いんだから」

「助かったよケイト」

「…リドルくんてホントにAちゃんだけに甘いね〜」

「…あぁ、そうだな」