キシくんは、トモダチ 2 (ページ1)

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彼氏にするならどんな人がいい？

って聞かれたら

優しくて

笑顔が可愛いくて

年上のしっかりした人がいい！！

って答えてた

今まで好きになった人もお付き合いした人も

全員年上

弟がいるせいか年下の男の子はやっぱり弟みたいにみえてしまうと言うか

頼ったり甘えたり

やっぱりしたいし

じゃぁ…今までの彼達にそれが上手く出来たかと言うと

長女である宿命か結局は上手くできないんだけど

「Aはさ？年下のほうが合うと思うよ？」

いつもよく行くチェーン店の焼き鳥屋

スピードメニューの白ネギと塩こんぶ混ぜて取り分けてる私に向かって友人の葵はそう言った

『…やだ』

「やだって」

次々とテーブルに運ばれてくる焼き鳥を
葵の分をわけて渡す

『恋愛対象としてみれないもん』

そう、みれない

『やっぱり彼氏に頼ったり甘えたりしたいじゃん？』

って上手くできた試しなんてないけど

『…もうめちゃくちゃ年上の人とかがいいのかな…』

「ちがう、ちがう、そうじゃない！
！」

…何？なんかそんな歌なかった…？？

「下がいいんだって！！」

『えーーー』

「藤崎くんに何て言われたんだっけ？」

藤崎くんとは、先月別れた私の元彼だ

『もう少し頼って欲しかった…』

別れを切り出した彼は最後にそう言った

仕事の忙しい彼の負担になりたくなくて
自分の問題は自分で解決してきた

職場の人間関係が辛くて転職
ちょうど部屋の契約更新時期と重なったから
新しい職場の近くに引っ越す事も決まってから彼には伝えた

彼の住んでる場所からも近くなるし
会いやすくなるかもー！って喜んでたの私だけだった

彼は契約更新のタイミングで私と一緒に住む事を考えていたのだ

きっとそれまでにも色々思うところはあったのだろうけど、その1件が決定打になった事は間違いない