【ONE PIECE】愛ショウナリ怨みカケル呪い

27話 ページ30

「ねぇ！


何なの？何が目的なの？！




離しなさいよ！！！！








ちょ…ねぇってば！！」







彼女は引き摺られながらも必死の抵抗を続けるも、台の大男に敵うはずもなく





更に言えば彼は彼女の言葉を聞きもしない








「ちょっと…！！









っ、痛っ……」







「……」





彼女の投げかける言葉はどれも彼には届かなかった




しかし、彼女の手を握るのが強すぎたのか、彼女の足が限界だったのか







彼女が本当に小さい声で呟く弱音を聞き取った彼は、少しうろたえたように彼女をつかむ手を緩めた







すると







バシッ






「……本当に何なの？





消えろって言ったのは貴方の方でしょ？




お望み通り貴方の前から消えてあげたのに、今度は何を言いに来たっていうの」






彼女は彼の手から脱出すると、掴まれて赤く擦れた手を撫でながらキツイ声で問うた









「…………っ…、」








彼は彼女から視線を外す事なく、彼女声に耳をたてていたが







グッ






「あっ、ちょっと…！！！」







また彼女を捕らえ歩き出した







今度は腕を引くのでは無く、身体を担いで歩き始めたのは







彼の罪悪感からなのか









はたまた逃げられないようにするためなのか









担ぎ上げられた彼女には分かるはずがなかった








.








.









.







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「………どうして…」






俵抱きにされた彼女は、苦しそうな、今にも泣き出しそうな声でポツリとそう告げた








彼の動きは止まらない








彼にその言葉が聞こえているのか、彼女はまた分からなくなってしまった









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(先に手を離したのは、貴方のくせに…)








彼女はそう思いながら涙を零した







彼女の頬は、濡れていなかった

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