73話 ページ28
「ロ、ロシー…なの？
ど、どうしてこんな所にいるの？？」
彼女は離されない手首と死んだはずの義兄の顔を見比べながら、困惑した表情を浮かべていた
しかし、ロシーと呼ばれた男は彼女に何も返答する事なく
彼女の手を掴んだまま踵を返した
「ち、ちょっと…！！
ちょっと待ってよ！！！！
ねぇ、ロシーってば！！！！」
彼女の言うことに男は一切答えず、振り向くこともせず
ただひたすらに海の逆方向へと彼女を引きずっていた
.
.
「ねぇ、ロシー…！
本当に待ってってば、っ…イタッ」
彼女が彼の歩く速さに上手くついて行くことができず、つんのめって転倒してしまった
いくら彼女が高身長とはいえ、彼との身長差と足の長さのリーチが全然違うのだ
彼女がこけてしまったせいで彼が引いていた腕に彼女の全体重がかけられた
彼は驚いて振り返ると、身体のあちこちに砂をつけた彼女が少し痛そうに顔を歪ませ転倒した際についた砂を払っていた
「っ…」
彼は悲しそうな表情を浮かべながら、彼女の死角にある砂を払ってくれた
最中も彼は、掴んだ手首を離すことはなかった
手は大きかったが、昔彼女を撫でてくれた時のような暖かさを感じることはなかった
「ありがとう、ロシー」
彼はその言葉を聞くと、手首を掴んでいた手を離し、その手を彼女の手に絡めた
「わぁっ、ロ、ロシー…？」
すると彼は再び歩き出した
いつまでも続く長い砂浜を歩いていくと、彼女はなんだか身体の調子が変化していく感じがした
(1歩1歩歩くたびに…なんだか…
内臓が、痛い……)
「ねぇ、ロシー
私達は何処へいくの？」
今にも泣いてしまいそうな弱々しい声色をした彼女の声を聞いた彼は、足を止め初めて彼女に対し口を開いた
.
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「
あるべき場所へ、戻るんだ
.
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俺が行けるのはここまでだ
もう道を間違えるなよ
さぁ、行け
.
.
.
.
A」
彼は強い声で、そう言いながらAの手を離し
力強く背を押した
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リラン＠レイ(プロフ) - 堕天使ルイさん» いつも暖かい声援をありがとうございます＾＾続編へ繋げましたのでそちらもどうぞよろしくお願い致します。 (2018年6月16日 12時) (
レス) id: 9985f29ab9 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使ルイ - おぉ…!! とうとう続編に行くんですか…おめでとうございます。見つけたら、早速読んでみたいですね笑 (2018年6月16日 8時) (レス) id: d4dbc80d97 (このIDを非表示/違反報告)
リラン＠レイ(プロフ) - 堕天使ルイさん» いつもありがとうございます泣 なるべく多く更新したいのですがいかんせん病院の電波制限が私の運営の邪魔をしてくるのです… 私自身はピンピン何ですが医師がいい顔をしないんですよ… (2018年6月12日 17時) (レス) id: 9985f29ab9 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使ルイ - 状態が悪くなってしまったのですか…心配です。本当に、あまり無理をしないでくださいね…!!!! 体に気をつけてくださいね。容態が良くなるといいですね。 (2018年6月12日 0時) (レス) id: d4dbc80d97 (このIDを非表示/違反報告)
リラン＠レイ(プロフ) - 堕天使ルイさん» 楽しみにしていただけるなんてとても嬉しいお言葉、ありがとうございます。 まだ少しずつの更新のせいで時間はかかりますがどうぞよろしくお願い致します。 (2018年6月6日 22時) (レス) id: 9985f29ab9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リラン＠レイ | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/bbs/rirann0229
作成日時：2018年5月13日 21時
