太陽 #short story (ページ4)

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Lily ページ4

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am 7：36

カーテンの隙間から漏れる淡い光が瞼の奥まで差し込む
その眩しさに何度かまばたきを繰り返した
まだ薄い意識の中で手繰り寄せたスマホに表示された時間

うーん、もうちょっとだけ寝たいけど
あれ、リリーさん今日のスケジュール何て言ってたっけ…

そんなことを思いながら少しだけ寝返りを打つと
可愛い寝顔で静かに寝息を立てる彼が目に映った

『ふふっ…』

肌も白くて体型も華奢で、なんだか女の子みたいと思わず笑ってしまった

だけどこんなリリーさんを今わたしだけが独占している
彼がわたしの事を特別な存在として扱ってくれている、と実感できる何よりの瞬間なのかもしれない

…って、わたし朝から重たい女だなあ

「ん………あさ？」

『おはようリリーさん』

「…あれ、起きとったん」

『いやわたしもついさっき』

「そ？ならよかった」

時折伸びをしながら目を擦る彼はまだ眠たそう
あっ、そういえば聞かなきゃいけないことがあったんだ

『リリーさん今日お仕事は？』

「あー確か11時入り…とかちゃうかったかな」

『ん、それならまだ全然余裕あるね』

「そやなー。てかそれよりさ、」

そこで一旦言葉が途切れて何だろう？と首を傾げると
リリーさんがゆっくりと体を起こした

「呼び方、リリーに戻っとる」

『えっ…あ、まあ確かに…』

さっきまであんなに寝ぼけ眼だったのに
いつのまにか鋭い視線がわたしに向けられている

それはまるで逃がさない、とでもいうように

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