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琳ちゃんはそれを気付いているのかいないのか、小学生のころよくやったゲームで対戦しようって誘ってきて。
懐かしいーなんて言いながらしばらく遊んだ。
そろそろ寝よっか‥って話しになって。
もう少し居て欲しいな‥。でも琳ちゃんもう眠いかな。なんて考えていると、
「ねぇAちゃん。
琳寧にとってAちゃんはお姫様なの。
Aちゃんを守る為に琳寧鍛えて強くなったんだよ。
Aちゃんが困ってる時には琳寧何があっても駆けつけるからね!」
琳ちゃんはそう言って胸を張る仕草をしてちょっと得意げに笑った。
‥お姫様なんかじゃない。
わたしの身体は真っ白ではなくなったし、先輩に縋りついて、みっともない自分をさらけ出して。
今のわたしは、琳ちゃんが知ってる、優しいお姉さんしてた頃のわたしじゃない。
そんな風に思ってまた涙が溢れてきて。
琳ちゃんの胸に飛び込んでたくさん泣いた。
琳ちゃんのTシャツがびしょびしょになるくらい泣いて。
それに気付いた頃、わたしの涙もようやく止まった。
「Tシャツ‥絞れそう」
照れ隠しのようにちょっと戯けて言ったら
本気に取った琳ちゃんはTシャツをサッと脱いで絞ってみていて。
服の上からでも筋肉質なのはわかっていたけど、実際に裸の上半身を目にすると、その男らしい身体にドキッとしてしまう。
大学の講堂の前にあるアポロン像みたい‥
その筋肉の美しさに見惚れているうちに
「寒っ」なんて言った琳ちゃんに自分のベッドの布団をかぶせて。
そのどさくさ紛れに自分もベッドに入った。
琳ちゃんはそっとそっと抱きしめてきて、
「Aちゃん‥元気出してね」
って言ってくれた。
その後、しばらく背中を撫でてくれていた琳ちゃんがモゾモゾと動いているのに気付く。
えーと。なんだか硬いものが当たるけど‥
わたしが何が言おうとしたのを察したのか、琳ちゃんはわたしの肩をガシッとホールドして、動きを封じた。
「生理現象!‥この状況じゃ誰だってこうなるから!」
ちょっと怒ったように言ってきた琳ちゃんに、ふふ、と笑いながら
「琳ちゃん‥しよっか‥」
そんな事を言った。
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りぷる(プロフ) - ひとみさん» この短編集、勢い余って2も作ってしまい、またネタ切れになる未来が見えるので、またアイディア等ありましたら教えていただけると嬉しいです♡ ファンって言っていただけるの、すごく嬉しいです♡いつもありがとうございます♡ (2022年9月19日 20時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - ひとみさん» かりんとう饅頭、食べたことないです!食べてみたいです。笑。嶺亜くんのブログからお借りしました。ハッピーエンドじゃなくても納得していただきホッとしました!もっと甘々な感じのお話も書いてみたいのですが、なかなか難しくて‥修行します! (2022年9月19日 19時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - ハッピーエンドではなかったけどお互いが納得できていて、素敵な表現でした(^ ^)前からだけど、さらにりぷるさんのファンです♡ちなみにかりんとう饅頭の地域の方ですか?前に嶺亜くんがブログに書いてたからかな?私の地元の和菓子屋さんに良く売ってました^ ^ (2022年9月19日 18時) (レス) id: 2aa4395928 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - ひとみさん» ハッピーエンドに出来なくてすみません(汗) 次はもう少し幸せな感じで書きたいです‥。年上組(わたしの中では)書きづらくて‥アイディア提供していただき助かりましたし嬉しかったです♡ また良かったらお願いします♡ (2022年9月19日 4時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - りぷるさーん!遅くなりましたが嶺亜くんの全部読みました!感動( ; ; )中途半端なアイディアで、返って描きにくくなってしまったのではないかと心配でした。でも嶺亜くんらしさたくさんできゅんでした(^ ^)ありがとうございました♪次は大好きなYさん!楽しみです♡ (2022年9月19日 1時) (レス) @page46 id: 2aa4395928 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りぷる | 作成日時:2022年5月29日 13時