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嶺亜くんのスケッチブックには、天使の絵の少女の姿があった‥。
わたしが描いた卒業制作の、天使を殺してしまった少女と同じポーズ。
でも、嶺亜くんのスケッチブックの中の少女はわたしの絵と違って微笑んでる‥。
綺麗‥。
なんて優しいタッチなんだろう。
悲しい結末のわたしの描いた天使と少女の絵と違って、幸せそうに微笑む少女‥。
なんだか胸がいっぱいになって涙がどんどん溢れてくる。
嶺亜くんはわたしの絵を見た後にベッドの上にわたしのと嶺亜くんのスケッチブックを並べた。
卒業制作と同じ構図。
天使と少女はふたりとも優しい満ち足りた表情で微笑んでいる‥。
それを見てますます涙が止まらなくなったわたしに、ちょっと笑いかけた後に
嶺亜くんはわたしの眼鏡にそっと触れた。
「眼鏡‥汚れるよ？」
涙で濡れたわたしの眼鏡を外してくれて、ベッドの上に置いた。
それから
「ちゅーしていい？」
囁く、いつもよりちょっとだけ掠れた声。
裸眼0.03の視力と涙でボヤけたわたしの目の前に嶺亜くんの顔が近づいてくる。
思考が停止する。
完全に頭の中が真っ白になって何も考えられない。
何の返事も出来ないで固まるわたしの唇に、
ちょっとだけ触れた嶺亜くんの唇の柔らかい感触が残った。
何‥？
さっきなにが起きたの‥？
「今の、なに‥？」
「何って、キス」
「なんで‥？」
「聞く？それ」
ふは、と鼻で笑われたような気がした。
完全に意味がわからない。
か、帰ろう‥。
頭の中が混乱して、とにかくこの場にはいられない‥そう思ってわたしは帰り支度を始めた。
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りぷる(プロフ) - ^_^さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♪ 女の子がお相手のお話、また書きたいなぁと思っていました！続編になるか、別の設定になるか分かりませんが、ちょっと大人な感じも混ぜながら書いてみたいと思います。気長にお待ちいただけると嬉しいです♡ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - こちらも読ませて頂きました。どのお話も素敵でした。みんならしさがでていて、楽しかったです！このお話達の続きも読んでみたいし、裏のお話も描いて頂けたらとっても喜びます(*^^*)ご無理の無い範囲でお願いできたら嬉しいです。 (2022年5月19日 14時) (レス) @page43 id: b1e5679418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2022年2月26日 16時
