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高校3年。一大決心をした。
散々悩んで、我ながららしくない乙女チックな作戦を思いついた。
タオルのプレゼントを渡す！
一昔前の少女漫画みたいだけど。
話しかける勇気はないけど、プレゼント渡すだけならなんとか出来るかもしれない‥。
意気込んで出た高校最後の全国大会。
彼の姿は無かった。
渡すはずだった赤いラインの入ったタオルは今でも捨てきれないまま、寮の部屋にまで持ってきた。
大会で会えないなら‥同じ学校に行けないかな？
大学の付属校に通っていた彼はきっとその大学の体育学部に進むはず！
推薦で決まりかけていた大学を蹴って、偏差値高くて絶対無理、って言われたその大学に一般受験でなんとか滑り込んだ。
でもそこにも彼の姿は無かった。
家から離れた寮生活。
寮生みんな彼氏がいるのが羨ましくて、言い寄ってきた先輩と付き合ってみたりしたけど、やっぱり王子様が忘れられなくて長続きしなかった。
いい加減、もう忘れなきゃな‥。
もう10年も片想いしてるんだもんね。
何度も擦り切れるほど見た、スポーツ雑誌に載ってた彼の写真の切り抜き。
もういい加減、捨てようか‥。
そう思い始めた頃
王子様の姿を見つけた。
教育学部と合同の、広い講堂での教育実習のガイダンスが終わって、帰ろうと出口に目を向けた瞬間‥
何年も何年も想い焦がれた王子様の姿が、一瞬見えた。
見間違いじゃない。絶対見間違うはずない。
何年振りかに見る姿はずいぶん大人っぽくなってて。でも相変わらずキラキラしてる、
待って‥！！
必死に追いかけたけど、人波に逆らっているうちに、彼の姿は遠くなっていった。
その後色んな人に聞いて回った。
かつてのオリンピック候補が教育学部にいる。
密かに有名な話だった。わたしが知らないだけだった。
怪我をしてアスリート人生を絶たれた彼は、体育学部じゃなくて、教育の道を選んだらしい。
あのボロい寮に住んでるらしいよ。
有難い情報を教えてくれる人もいて。
あぁなんでもっと早く気が付かなかったの！
そう思いながら気がついたらその寮の前にまで勝手に体が動いてた。
3年前渡せなかったタオルの入った包みを握りしめて。
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りぷる(プロフ) - ^_^さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♪ 女の子がお相手のお話、また書きたいなぁと思っていました！続編になるか、別の設定になるか分かりませんが、ちょっと大人な感じも混ぜながら書いてみたいと思います。気長にお待ちいただけると嬉しいです♡ (2022年5月19日 18時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - こちらも読ませて頂きました。どのお話も素敵でした。みんならしさがでていて、楽しかったです！このお話達の続きも読んでみたいし、裏のお話も描いて頂けたらとっても喜びます(*^^*)ご無理の無い範囲でお願いできたら嬉しいです。 (2022年5月19日 14時) (レス) @page43 id: b1e5679418 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2022年2月26日 16時
