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撮影終わり、みんな帰ったけど、ひとり控室のすみっこで課題を広げていた克樹が、終わったらしく片付け始めたタイミングで声を掛けた。
「‥なぁ」
「ん？」
「もと‥いや、かっ‥かつ‥克樹」
「‥どした？大光。笑」
「‥好き」
「へ？」
目をまんまるにして聞き返してきた克樹はやっぱりこれっぽっちも俺の気持ちに気づいてなさそうだ。
そう思った俺は全力で話を逸らした。
「いや‥あの、好き‥好きだった人に似てるの、お前。俺が‥小学校の時の。」
「へー」
「‥それだけ？」
なんかもう少し反応あるかと思ったから逆に戸惑う。
「いやー、どんなリアクションするのが正解か考えてた」
そう言って笑った克樹の顔は、苦笑いのようにも照れ笑いのようにも見えた。
「女の子‥だよね？その人」
「そりゃ、まあ、そうだろ」
「俺‥女の子みたい？」
「いや‥そういうわけじゃないけど、なんか似てる」
「ふーん」
そう言って話を終わらせようとして立ち上がった克樹の手首を掴んで、思い切って頼んでみた。
「はっハグしていい‥？！」
「えっなんで」
「思い出づくり‥的な？叶わなかった、初恋の」
なんでってハグしたいのに理由なんか要るのかよ！‥そう言いたいけど、言えなくて、焦って言い訳した。
「んー、じゃあ、まぁ、いいよ？」
渋々‥という感じで了承した克樹をそろそろと抱きしめる。
あったかいし、想像していたよりずっと柔らかい。
身長差が大して無いから頭がぶつかり合わないように顔をずらすと、俺の頬と克樹の頬が自然とくっつく。
うわー。なんだこれ。幸せ。
そう思いながら少しずつ抱きしめる腕に力が入ってしまう。
「ふふ‥大光、体温高いね。あったかい」
無邪気に言う克樹が自分の腕の中に居るって思ったら頭がカッとなる。
熱くなって、もう自分を止められない。
「キスしていい？」
「えっまっ」
待って、と言いかけて口を開いた克樹の唇に自分のそれを強く押し付ける。
ムードも何もあったもんじゃない。
それこそ、小学生がするようなキス。
歯が当たったような気がするけど、構わず自分の欲望を押し付けた。
俺の胸を掌で押し返すようにしながらもがく克樹に気づいてようやく唇を離すと、克樹は涙をポロッとこぼした。
その涙にまでイライラして、ワザと毒付く。
「‥泣くくらいイヤだったら、逃げればよかったのに。‥逃げれただろ？」
我ながら勝手な言い分だ。
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りぷる(プロフ) - 靴下さん» コメントありがとうございます！励みになります！素敵な感想を書いてくださってとでも嬉しくなりました。拙いお話ですが、またお読みいただけると嬉しいです。 (2022年1月6日 5時) (
レス) @page39 id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
靴下 - 素敵なお話ありがとうございます！特に赤緑の、お互いへの信頼感がつくる2人だけの世界が大好きです！虹色mixの、それぞれの関係性と個性の違いをよく考えられていて6人がもっと好きになりました！更新楽しみにしております！ (2022年1月6日 2時) (レス) @page42 id: 1eafe779d8 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - 名無しさん» 名無しさん♡ コメントありがとうございます！ いつも本当に励みになります。かわいいって言ってもらえて嬉しいです。名無しさんも更新楽しみにしてます！ (2021年11月22日 2時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！主さんの書かれる緑くんがとってもかわいいです❤︎ (2021年11月21日 23時) (レス) id: 0ca7a49390 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - 名無しさん» 名無しさん！いつもコメントくださってありがとうございます（╹◡╹）♡ とっても嬉しいです！名無しさんの更新もいつも楽しみです！ (2021年11月11日 20時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2021年11月6日 21時
