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年に一度の、スポーツアスレチックの番組。
日本中の人が注目してる歴史ある番組に、今年も琳寧は出場した。
去年は初出場で結構いいところまで行ったけど、だからこそ今年こそは、って思いが強いみたいで、ハードなトレーニングを重ねていたのをずっと横で見ていた。
その収録を終えた次の日の琳寧をみんなで「お疲れー！」って出迎えた。
「結果はオンエア見てのお楽しみね」
いつもの琳寧の笑顔で言ってたけど、
その後の楽屋でのトレーニングは鬼気迫る物があった。
‥きっと悔しい思いをしたんだろうな。
そう気付いたけど
「良くやったよ」「また来年も頑張って」
そんな言葉をかけるのは違うような気がして
だだ黙って琳寧のそばにいた。
トレーニング中の琳寧の邪魔しないように‥静かに自販機で琳寧の分も飲み物買って楽屋に戻ると、琳寧は隅っこでうずくまっていた。
顔が青白い。酸欠が続いたのかな。
「琳寧？今日はもうそのくらいにしといたら？」
声を掛けても琳寧は首を横に振るだけだった。
なんだか見ていられなくなって
琳寧の肩を掴んだ。
「琳寧！」
自分を痛めつけるように無茶なトレーニングを続ける琳寧を止めたくて、ワザと怒ったように語気を荒くした。
琳寧はピクッと一瞬体を固くした後、ポロポロと涙を零して言った。
「‥悔しかった‥。自分の全部、出したけど、届かなかった‥」
琳寧の悔し涙を初めて見た。
他人のために流す涙や感動して流す涙は見た事があったけど、琳寧は自分の事はいつも後回しで‥
悔しかったり悲しかったりして涙を流す姿を見たのは初めてだった。
気付いたらなんだか胸がいっぱいになって、涙を隠すように俯いた琳寧の頭を包むように腕を回した。
キュッと小さく力を込めて琳寧の丸い頭を抱きしめると
「‥克樹？」
涙を止めた琳寧は俺に頭をホールドされたまま不思議そうな声を出した。
その声に我に帰って琳寧の頭に回していた腕を解いた。
自由になった頭を上げて見上げるように見つめてきた琳寧と目を合わせるのが照れ臭くて、へへ、と誤魔化すように笑った。
琳寧は目を逸らさないでずっと俺の眼を見つめてくる。
いつものにこやかな琳寧の表情と違う、射るような目つき。
沈黙に耐えきれなくなって琳寧の頬に手を伸ばした。
そのまま親指で琳寧の下唇に触れて
「‥キス‥する‥？」
一言、告げた。
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りぷる(プロフ) - 靴下さん» コメントありがとうございます！励みになります！素敵な感想を書いてくださってとでも嬉しくなりました。拙いお話ですが、またお読みいただけると嬉しいです。 (2022年1月6日 5時) (
レス) @page39 id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
靴下 - 素敵なお話ありがとうございます！特に赤緑の、お互いへの信頼感がつくる2人だけの世界が大好きです！虹色mixの、それぞれの関係性と個性の違いをよく考えられていて6人がもっと好きになりました！更新楽しみにしております！ (2022年1月6日 2時) (レス) @page42 id: 1eafe779d8 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - 名無しさん» 名無しさん♡ コメントありがとうございます！ いつも本当に励みになります。かわいいって言ってもらえて嬉しいです。名無しさんも更新楽しみにしてます！ (2021年11月22日 2時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！主さんの書かれる緑くんがとってもかわいいです❤︎ (2021年11月21日 23時) (レス) id: 0ca7a49390 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - 名無しさん» 名無しさん！いつもコメントくださってありがとうございます（╹◡╹）♡ とっても嬉しいです！名無しさんの更新もいつも楽しみです！ (2021年11月11日 20時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2021年11月6日 21時
