黄緑 1 ページ34
「‥何で避けるの？」
克樹がうるうると聞いてきた。
「れいあ、なんでさけるの？おれのこと」
4歳の男の子みたいな全部ひらがなの喋り方で、泣きそうなのを堪えながら。
‥なんで、ってお前の顔まともに見れないからだよ。
「別に。避けてないけど？」
「うそ。れいあ、おれといっしょにならないようにしてる」
あーあ。とうとう泣き出しちゃった。お前ホントに成人男性？大学院生？
「別にそんな事ない」
そう言って自販機横の長椅子に克樹を座らせて、走って逃げた。
「琳寧、克樹お願い！」
近くに居た琳寧に目配せしながら。
‥何で避けるかってさ、お前も分かってるよね？
キスしちゃったから。
恥ずかしくて目、合わせられないから。
自分でも驚いてる。
俺にもこんなに「恥ずかしい」って感情があったのかって。
羞恥心なんて思春期の終わりに事務所のゴミ箱に捨てたかと思ってた。
でも、恥ずかしい。
あの日の事を思い返すと恥ずかしくてたまらない。
自分でも、らしくない、って思うけど。
あの日。
別に酔っ払ってたわけでも何でもない。
寝惚けてたわけでもない。
いつものように練習帰りの夕飯一緒に食った。
車で来てた克樹に送って貰って、テイクアウトしたコーヒー飲みながら車の中でずっと喋ってた。
克樹は、口下手な様で意外とおしゃべりだ。
いや、誰とでもこんなに喋るわけじゃないかな。
多分、俺とか、気の置けない奴とだけ。
会話はずっと途切れる事ない。
最近、口を大きく開けて喋るようになったな、って思って喋る克樹の顔眺めてた。
前は、前歯の横の妙に小さい歯を見せたくないのか、あんまり歯を見せないで話す癖がついてるみたいに見えた。
小さな犬歯、かわいいから見せたら？っていつだったか言ってから、だんだんと歯を見せて話す様になった。、
「ねえ、克樹のそれ、乳歯なの？」
ふと気になって小さい歯、触ったら
克樹はみるみる真っ赤になった。
かわいい。
思った次の瞬間、キスしてた。
あれ？今俺何した？
固まる俺に、克樹は今迄見た頃無い様な色っぽい顔で
「嶺亜、もう一回‥」
って今度は克樹の方からキスしてきた。
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りぷる(プロフ) - 名無しさん» 名無し様。いつもキュンキュンしながら読ませて頂いてます！お互い更新頑張りましょう！ (2021年8月14日 0時) (
レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - りぷるさん» ええ！！まさかりぷる様が見てくださるとは……めちゃくちゃ嬉しいです泣 お互い更新頑張りましょうね！ (2021年8月13日 23時) (レス) id: 8d128bf771 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - はじめまして！素敵なメッセージありがとうございます！名無しさんのファンなのでコメント光栄です！こちらこそ参考にさせていただいてます！新参者ですので色々教えてください！こちらも更新楽しみにしてます！ (2021年8月12日 23時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - はじめまして。検索をかけたらりぷる様の作品がヒットして全部読み漁りました笑 個人的に白緑が好きなのでめちゃくちゃ嬉しいです。文章とか作品の書き手(?)としてすっごい参考になります。無理せず更新なさってくださいね。楽しみにしてます！(^^) (2021年8月12日 21時) (レス) id: 8d128bf771 (このIDを非表示/違反報告)
りぷる(プロフ) - はじめまして！素敵なコメントありがとございます。初めてコメントいただきましたので、すごく嬉しいです！拙いお話ですが、また更新しますのでお読みいただけると嬉しいです！ (2021年8月12日 11時) (レス) id: 37903b9c18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぷる | 作成日時：2021年8月7日 21時
