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もし誘惑に負けたら ページ21

「ジョルノ君もトリッシュちゃんも頑張ってましたよ。」

Aは授業参観の様子を一通り話した。

「トリッシュちゃんは発表もしていたんですよ、ディアボロさん。」

ディアボロはタルトを食べながら聞く。

「ジョルノ君は難しい問題もすらすら解いてましたよ、DIOさん。」

そうか、とDIOは答える。

さっきからAが一方的に話しているようにしか見えない。

現に、今Aが話さなくなってから沈黙が続いていた。

それにAは少し居心地が悪そうに顔を若干歪める。

「・・・あのー、、」

「ン?何だ、A?」

言うのをためらいつつもAは口を開いた。

「もう、報告も終わったので、、帰っても、、」

やはりAはその沈黙に耐えきれなかったようだ。

「帰るのか?」

「カーズさん?」

いきなり会話に割って入ってきたカーズに少し驚いたようだ。

「せっかくここに来たのだから、もう少し居れば良かろう。」

「え、、あの。」

カーズは何やら奥から瓶を取り出して来た。

・・・ワインの瓶だ。

「ちょっと、、こんな時間に飲むのは、、」

「ペトリュスの89年ものだぞ。」

なっ、、?!

「そんな高価なもの頂けません!」

「もうあけた。」

「はっ?!」

いや、でもあけたからと言って貰うの図々しいんじゃ、、

だけどあの、目が飛び出る程高価な葡萄酒だよ!

・・・すごく飲んでみたい。

Aが心の中で葛藤している間にカーズはグラスにワインを注ぐ。

そして、、

「どうするんだ、飲むのか?」

「・・・飲みます。」

現物を目の前にして、Aは自分の欲求をとどめる事はできなかった。

それが始まりだった。

そのペトリュスのような高価なものから、チューハイのような安価なものまで、、

わりと酒好きのAと、酒を飲まずにはいられないDIOは止まらなかった。

止まらなかったので、、変なテンションになった。

「・・・結局、お前はディエゴとどういう関係なのだ?」

「どういうって、、どういう事です?」

2人の顔は酔っていて赤い。

「付き合ってるのかという事だ。」

「私とディエゴが、、?そんな訳ないじゃあないですか。」

その目は悲しそうにゆれる。

・・・それをカーズは見逃さなかった。

もし飲み続けたら→←もし家に帰ったら



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無花果 - 続いてくれ頼む…面白いのにもったいない!! (8月25日 15時) (レス) @page22 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
mare 1309 - この作品とっても好きです!!!!!とっても良いところで終わってるので忙しく無ければ更新してくださるととても嬉しいです! (2022年12月18日 7時) (レス) @page22 id: a86a15f2bd (このIDを非表示/違反報告)
月華雪(プロフ) - この作品好きなのですが……。もう終わってしまったのですか?悲しいです。 (2017年5月1日 18時) (レス) id: cc6c105bde (このIDを非表示/違反報告)
姉がうるさい - 面白いです! 更新頑張ってください! (2016年8月14日 23時) (レス) id: a4cdad4bd7 (このIDを非表示/違反報告)
薄紅梅(プロフ) - クロガネ@センガザキさん» 更新のペースが遅いですが、これからもよろしくお願いします。 (2016年4月9日 22時) (レス) id: aba18490cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薄紅梅 | 作成日時:2015年10月4日 0時

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