検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:26,348 hit

[LC]一輪の薔薇[アルバフィカ] ページ7

もう、すっかりいつもの習慣になってしまった。

一階の窓を開くとやはり、、薔薇の花が一輪、そこに置いてある。


「いったい誰が置いていくのかしら?それに、、」


こんな生命力を感じる薔薇の花を、私は他に見たことがない。

綺麗な赤色のその薔薇を花瓶にさす。


「そろそろ店の準備をしないとね。・・・そうだ。」


薔薇をさした花瓶をカウンターに置く。


「せっかくの薔薇の花、、飾らないと勿体無いわ。」


・・・私は小さいながらも、食事処を営んでいる。

父と母が大切にしてきた店だから、私もこの店を守っていきたい。


「よしっ、今日も頑張ろっ!」


私が住んでいるロドリオ村、、私の店のある村でもあるけれど、、

とにかく、このロドリオ村は聖域の近くに位置する村だ。

だから、たまにこの店にも聖闘士の方がいらっしゃることもある。


「あっ、マニゴルド様!今日もいらしてくださったんですね。」

「おうっ、かわいい嬢ちゃんにも会えるしな!」

「フフッ、あんまり調子の良いことは言わないで下さい。」


しばらくマニゴルドはAとの会話に花を咲かせていたが、視線はカウンターの薔薇に止まった。


「薔薇が気になりますか?」

「ああ、まあな、、」

「綺麗な薔薇ですよね。生命力に溢れて見えます。」


ニコニコと笑みを浮かべるAに対して、マニゴルドは少し考えるような仕草を見せる。


「どうかされましたか?」

「・・・1つ気になってな、、その薔薇ってもしかすると貰いものか?」

「そうですけど、、どうしてわかったんですか?」


その声はいかにも不思議そうにしている。


「誰かはわからないのですが、毎日一輪の薔薇を届けてくださる方がいるんです。」

「毎日ってオイ、、嬢ちゃんは怖くないのか?」


マニゴルドは少し顔を青くさせている。


「普通だったら怖がるものなんでしょうけど、不思議とそんな気持ちにはならないんです。」


なぜか、その薔薇を見ていると暖かい気持ちになる。

その理由はわからないけれど、、


「でも、、いつか会ってみたいです。この薔薇を届けてくださる方に、、」

↓→←[LC]嘘でも[アスプロス]



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします!! (2018年8月15日 1時) (レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい。前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです。宜しくお願い致します。 (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:薄紅梅 | 作成日時:2017年1月8日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。