[無印]帰る場所[氷河]※ ページ40
東シベリア、、この地は氷に閉ざされ、時には人の命を奪う。
｢･･･カミュ、アイザック、、｣
こう寒くては、心まで感傷的になってしまうのだろう。
帰らぬ人の名を呼んでは涙を流す日も、日常になってしまって、、
･･･涙でさえ、最近は枯れていくのだと、そう思われてしまう。
｢･･･誰か来たのか？｣
珍しい、こんな辺境の地に来訪者など、、
トントンとノックされたドアを開く。
｢ああ、久しぶりだな、、｣
本当に久しぶりだ。
｢無事でよかったよ、、氷河。｣
｢心配かけたな、A。｣
アテナの聖闘士である氷河は神をも巻き込む戦いに赴いていた。
･･･そして勝ってきたんだ。
｢A。｣
｢何、氷河？｣
ますます師に似て感情を出さなくなってきたな。
クール、と言えば聞こえは良いけれど、私にしてみれば不安感が積もるばかりだ。
｢ずっと、この地にいたのか？｣
｢まあね、、私にとっては大切な場所だから。｣
｢氷しかない、そんな場所で独りで過ごしてきたのか？｣
これは私の事を気にかけているのだろうか？
･･･解りづらい。
少しくらいこっちを見れば良いのに。
｢想い出がある。カミュとアイザックと氷河がいた。･･･あの頃の。｣
｢だが、、｣
歯切れの悪い、氷河の言葉は最後まで聞き取れなかった。
｢でも寂しいばかりじゃないから。｣
｢えっ？｣
｢会いに来てくれるでしょ？｣
こちらを見る氷河の顔を見れば、、
うん、どうしてクールなんて思ったんだろう。
彼はちょっと驚いた顔をしていた。
｢どんなに大きな戦いがあっても、正義のもとで戦って、勝って、ここに帰ってくるでしょう？｣
私の言葉を聞くと、氷河は自身の見開かれた目をゆっくり閉じる。
･･･そう言えば、大概カミュも情に厚い人だった。
｢そうだな、、絶対に会いに来る。｣
｢ありがとう。｣
｢･･･だが！｣
急に大声を出したかと思えば、彼は私の目前で、私の手をとって、、そして、、
｢次会う時は友人としてではなく、俺の恋人としてだ。｣
｢･･･氷河？｣
声音は真剣そのもので、思わず気圧されてしまう。
｢アテナの聖闘士として、また戦うかもしれない。でも、必ず、、｣
｢･･･うん。待ってるよ、、恋人として。｣
YESととれるその返事は、氷河にとってクールに徹するのも難しいくらいのものった。
｢ありがとう、A。俺は絶対に君のもとに帰る。｣
君のいる場所が、俺の帰る場所だから。
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みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします！！ (2018年8月15日 1時) (
レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい｡前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです｡宜しくお願い致します｡ (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄紅梅 | 作成日時：2017年1月8日 1時
