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[無印]彼女の場所[双子]※ ページ37

この時間が永遠に続けばと、何度思った事か、、

Aに、世に言う高い高いをしてやれば楽しそうに笑ってくれた。

性根が悪魔のような俺でも、Aの前では清らかな心でいられる。

・・・なのに、だ、、


「あっ、サガ!」


聖闘士としての任務から帰って来たサガの方へ、Aはカノンの手を抜けて駆け寄った。

久しぶりに会えた彼女にサガの顔も自然と綻ぶ。

・・・Aを抱き上げたサガを見て、面白くないのはカノンだ。


"おい、、そろそろAを放せ。"


その言葉を確認するや否や、サガはAをより一層強く抱き締める。


"お前は私がいない間にAといられるのだから、今ぐらいこうしたって構わないだろう?"


小宇宙を介しての会話は、Aに配慮しての事である。

2人は彼女に無駄な争いなどは見せたくないのだ。


「2人供、、恐い顔してるよ?」

「っ!・・・すまない、、そんなに恐い顔をしていたか?」


腕の中で不安そうにこちら見るAに、2人は少々狼狽える。


「・・・さっさとその聖衣を何とかすればどうだ?任務帰りとは言え宮内なのだぞ。」

「それもそうだな、、」


カノンの言い分ももっともだ。

サガはAをそっと降ろすと、自室に向かう。


「私と一緒にサガを待とう!」


いつの間に移動したのだろう?

3人がけのソファの真ん中に座る彼女は、自分の隣を叩いて、カノンに早く座るように催促する。


「そうだな。」


同じくソファに腰掛けたカノンは、そのまま横に倒れこむ。

俗に言う膝枕だ。


「どうしたの?今日のカノンは甘えん坊だよ。」

「そうかもな。」


暫くの間、2人にはほのぼのした雰囲気が立ち上る。

どかっと、ソファの空いている側にサガが座るまでは、、


「羨ましいな、カノン。」

「サガも私に膝枕してほしいの?」

「んー、そうだな、、」


サガは思案すると、名案を思い付いたのだろう、、笑みを浮かべた。

その笑みに嫌な予感がしたのは、言わずもがなカノンである。


「今夜は一緒に眠らないか、A?」

「はぁっ!?何を言い出すと思えば!」

「いいよ。」


堪らず反論しかけたカノンを他所に、Aは快諾する。


「でも、カノンとも一緒にね。で、真ん中は私。」


そう言うのではない、、


「サガとカノンの間が私の場所なの!ねっ?」


いつもAを独り占めしたい。

・・・そう思うが、結局この笑顔に負けてしまう。

本当にお前には敵わないよ、、

・・・A。

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みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします!! (2018年8月15日 1時) (レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい。前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです。宜しくお願い致します。 (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薄紅梅 | 作成日時:2017年1月8日 1時

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