[無印]確かな予感[カミュ]※ ページ30
「恋は盲目、、恋する者には自分でやっている馬鹿げた振る舞いが見えないんだわ。」
・・・自然と、あの人が読んでいた本の一節を口に出していた。
今、私の手元にある本がそれだ。
中でも何だかこのセリフは私に言われているようで、、
「A、貴女もそれを読んでいるのだな。」
「ッ!・・・カミュ。」
本当に馬鹿げた振る舞い、、でも、、
・・・正直、報われたと思った。
「まだ、読んでいる途中だけどね。」
「私は先日、読み終わったとこだよ。中々面白かった。・・・特に、主人公を慕う女性は私も好感が持てる。」
好感、、?
それってカミュの好きな女性像の事?
「カミュはこういう女の人が好きなの?」
「ああ。私の意中の女性に似ているんだ。」
その言葉が耳に入った瞬間に、脳内にはその女性の人物像が思い起こされる。
その人は知的で勇気もあって、主人公の男性を影ながら支えている、、
だめだ、何一つ私に当てはまらない。
でも、、
「・・・この女性、シャイナに似てる。勇敢で一途なところが、、」
まさか、カミュは、、
「シャイナ?・・・蛇使い星座の聖闘士の事か?」
「そう。カミュはもしかして、、」
「違う、私はめったに聖域に向かわない事は知っているだろう?」
じゃあ、魔鈴?
それも違うか、、
「・・・本当に鈍いな。」
頭をひねるAに向かってカミュは言う。
「この女性と同じように私の意中の女性は積極的だ。・・・例えば、私と同じ本を読むなんてアプローチをするくらいに。」
「・・・えっ?」
自分の浅はかな試みは筒抜けだった事を悟り、Aの顔は羞恥で紅く染まる。
「Aには正しい事を見抜く賢明さと、それを貫く勇気がある。・・・そして、今までずっと私を支えてくれた。」
そこまで告げると、カミュはAの前で跪く。
「A、私と供に生きてはくれないか?」
思ってもみなかった告白に、Aも少しの間は放心していた様子だったが、すぐに跪いたカミュと顔を合わせるためにしゃがむ。
「私などで良ければ、、是非!」
「ありがとう、A。」
カミュはAの手を取り、立ち上がらせると、そのまま抱き締めた。
「・・・夢じゃない。」
「ああ、現実だ。」
見つめ合う2人の心は、その確かな事実で満たされて、自然とその顔には笑みが溢れた。
きっと2人の湧き続ける愛情がお互いをこれからも満たしていく。
そんな予感が2人にはあった、、
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みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします!! (2018年8月15日 1時) (レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい。前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです。宜しくお願い致します。 (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄紅梅 | 作成日時:2017年1月8日 1時