[LC]ゆかり[童虎] ページ26
｢ツルは"ツ"がつく人が好きー、なぜならツいてるからっ｣
中国の五老峰に少女の無邪気な声が響く。
｢ツルは"ツ"がつく人が嫌いっ、なぜならつめたいからー。｣
手には廬山の岩場から摘み取ったスミレを小さな花束のようにして持つ、少女は14、15程の歳に見える。
｢ツルが住んでいるのはー、、｣
彼女の声が途切れてしまったのは、"ツ"がつく良い地名を思いつかなかったからだ。
｢ツルが住んでいるのは土山じゃ。｣
｢･･･！そうっ、土山に住んでるのっ！｣
歳に不相応な幼い言動が目立つ彼女、、Aは、まだ赤子だった時にこの五老峰に捨てられていたのを童虎に拾われた孤児であった。
｢ねっ、童虎！紫の花があったから、、はいっ。｣
｢わしにくれるのか？･･･ありがとう、A。｣
童虎はAを自身の膝にのせそのまま彼女を抱き締める。
･･･あの聖戦から四十数年、友人のハオも、その娘のイーリンもここに訪れなくなって久しい。
だからであろうか？
童虎にとって、Aは可愛くて仕方がない。
いや、そんな生易しいものではないかもしれない。
｢Aは花が好きじゃな、、Aはわしの事は好きか？｣
｢童虎の事は大好き！｣
Aは童虎以外に人を知らない。
たまに復興してきた聖域から聖闘士が来る事もあるが、童虎は会わせた事がない。
｢童虎は私の事、、好き？｣
｢ははっ、何を言うかと思えば、、｣
不思議そうにこちらを覗く表情があの人と重なる。
聖戦で亡くした、あの愛しい人に、、
｢もちろんじゃ、わしはAの事が一番好きじゃぞ！｣
穏やかに暮らす二人の間には、除きようのない食い違いがある。
Aはきっと気付かない。
童虎がAを見ているようで、本当は別人を見ている事を、、
童虎もきっと気付かない。
Aは不思議な程、自身の愛した人に似ているが別人なのだという事実に、、
二人の関係は薄氷の上だ。
二人の仲を別つ(わかつ)ものは彼女の死か、それとも、、
｢童虎とのゆかりが切れなければ良いのに。｣
｢わしが切らせんよ、Aとの縁は、、｣
それとも、別つものなどないのだろうか？
二人のユカリを、、
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みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします！！ (2018年8月15日 1時) (
レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい｡前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです｡宜しくお願い致します｡ (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薄紅梅 | 作成日時：2017年1月8日 1時
