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デフテロスと会うようになって数年経った。

十二宮にも黄金聖闘士が揃って、聖戦も本格化している。

私の弟分であるシオンでさえも黄金聖闘士の一員だ。

それに比べて、私は、、

・・・そう言えば、、あの双子座(ジェミニ)の黄金聖闘士はデフテロスの兄であるアスプロスだそうだ。

彼とも知り合って数年になるな、、

なんだか2人を見ると、良い兄弟なのだと、、そう思う。


「・・・だから、嫌だったんだ。」

「何が嫌だったんだ?」

「・・・デフテロス、か、、」


後ろに人がいる事に気がつかないとは、、


「どうした?その黄金聖衣は、まさか、、」

「双子座の聖衣だ。」

「そうか、、」


兄の聖衣を彼が持つ理由。

そんなの1つしかない。


「A、本当にどうかしたのか?様子が変だぞ?」

「・・・変、、その通りかもしれんな。」


自嘲的に笑うAをデフテロスは訝しんだ。


「1つ、、謝らなければならない事がある。」

「・・・何だ?」

「次期教皇が射手座(サジタリアス)のシジフォスだと、、その噂を流したのは私だ。」


師であり、我が故郷の長ハクレイ様の弟でもある教皇セージ様の命で、女官にこの噂を流したのだ。


「・・・アスプロスは師の策にはまったのだな。」

「ああ、、」

「デフテロスはもう聖域を出るのか?」

「そうだ、、」

「出た後はどこに行くんだ?」

「カノン島に行く、、やがて来る戦いに備えるために。」

「・・・じゃあ、もう会えないな。」


立て続けに質問したAはそこでうつむいた。


「行くぞ、、一緒に。」

「は、、?」


驚きや疑問が浮かんでは消えていき、そんな私の心中など気付かぬ様子でデフテロスは私の手を取る。

すると、異次元を通り過ぎたかと思うと別の場所にいた。

そこは人のいない、岩ばかりの場所、、カノン島だった。


「聖域では落ち着いて話せんからな。ここまで来た訳だが、、構わんよな?」

「・・・ああ。」

「良い返事だ。・・・さっきお前は俺とはもう会えないと言ったな?」

「言った、、」

「俺はお前を放す気はない。ずっと一緒だ、、俺と来い、A。」


呆けていたAであったが、しばらくして自身の仮面を外す。


「・・・顔を見られても良いのか?」

「良い。明日からはデフテロスとしか顔を合わせんのだからな。」

「そうか。」


聖域から人知れず姿を消した2人。

まだ世に存在をさらせる身ではないけれども、きっと、、いつか、、

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みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします!! (2018年8月15日 1時) (レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい。前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです。宜しくお願い致します。 (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薄紅梅 | 作成日時:2017年1月8日 1時

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