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その森で最も大きな樹の下、、
1人の女が佇んでいた。
彼女の空色の長髪は風に吹かれて揺れている。
表情は仮面に隠されており視認できないが、そのただならぬオーラに野性の動物も怯えて逃げていく始末だ。
・・・その時、彼女、、Aの背後で小枝が折れたような、パキリ、と小さな音がたった。
「カルディア様、、来てくださったのですね。」
少し低めの落ち着いた声だった。
「せっかくのお前からの誘いだからな。」
「ふざけないで下さい。」
カルディアの言葉をぴしゃりと止めたAは、沈みゆく太陽を見る。
「あと数分で太陽は沈みます、、カルディア様、私は太陽が沈んだ瞬間にあなたを殺すために戦います。」
そんなことを言っている間にも太陽は刻一刻と沈んでゆく。
「私は聖闘士の掟のために戦います。・・・たとえ尊敬する黄金聖闘士のカルディア様が相手でも変わりません。」
カルディアはAの話を黙って聞いていた。
「だから、カルディア様、、あなたも全力で戦ってほしいのです。」
Aはそれきり口を閉ざしてしまう。
太陽はもうほとんど隠れ、ほんの一筋の光だけが射す。
・・・だがそれも、ゆっくりと今、、消えた。
「蛇使い星座(オピュクス)のA!・・・いざっ、参る!!」
ダッ、とカルディアに飛びかかったAは、そのまま手を振りかざす。
「サンダークロウ!!」
サンダークロウ、、私の一番得意な技。
一番強力な技、、
それなのにカルディア様は避けることもせず、さっきから立っている場所を動かない。
・・・いや、動く必要がないだけか、、
私の攻撃をものともしないで、カルディア様は私の腕を掴んで地面に仰向けで押さえつけた。
・・・おかしい、、いったいどうして拘束する必要があるのだろうか?
黄金聖闘士であるカルディア様にとっては、白銀聖闘士の私を葬ることなんて雑作もないことのはず、、
「ッ、何を、、」
視界が明るくなったと思えば、これは仮面を取られたのだと気付く。
思わずカッとなってしまって掴まれた腕を振りほどこうとした時、息が止まった。
・・・違う。
カルディア様に止められた。
私の視界にはカルディア様の顔しか入っていない。
キスされたんだ、、私。
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みくも。(プロフ) - リクエストでアスミタ様、シャカ様を御願いします!! (2018年8月15日 1時) (レス) id: f0d852326e (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストで夢神ズで愛してるゲームお願いします (2018年3月10日 19時) (レス) id: c8ec8f5264 (このIDを非表示/違反報告)
ハーデスLOVE - 薄紅梅さん» またリクエストをさせて下さい。前と同じ様に冥王ハーデスの激甘をお願いしたいです。宜しくお願い致します。 (2017年11月4日 9時) (レス) id: af04e3343b (このIDを非表示/違反報告)
菜穂 - リクエストでモルペウス様をお願いします (2017年9月16日 16時) (レス) id: 7818562d23 (このIDを非表示/違反報告)
小悪魔 - 薄紅梅さん» お久し振りです。機種変更して新しくやらせて頂いています。小説読ませて頂きました。凄く良かったです、有難うございます。また宜しくお願い致します。 (2017年7月30日 1時) (レス) id: dad805e2b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄紅梅 | 作成日時:2017年1月8日 1時