笑い合える未来(仮)の為に【警察学校組】 (ページ9)

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伊達(1/4) ページ9

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｢たーかーぎー！｣

｢ひえー！Aさん？！なんですか！？｣

なにやらメモを確認しながら前を歩く後輩を捕まえて、ガシッと肩を抱く。

｢おい、ちょっと背が高いな、かがめ｣

｢うわッ？！｣

無理矢理かがませると、メモを奪い取る。

｢あ、ちょっと！｣

そうだ、伊達は詐欺事件を追っていたんだ。
高木のメモをパラパラと捲り概要を把握。

1度目の時にもっとしっかり確認しとけば良かった。

次から次に居なくなる同期に、もう何も考えられなかった1度目。

零にも相談できず、私は1人、精神を壊していった。

｢A！止めろ、お前まで居なくなったら！｣

｢Aさん？どうしたんですか？｣

｢え？あ、ごめんなんでもない｣

はい、とメモを返して伊達が事故死した時のことを考えた。相手は居眠り運転だったそうだが…

伊達達も寝ずの張り込みで心身共に疲弊し切っていたはず…

そんな事を考えていたら馴染みのある声がした。

｢おーうA！久しぶりだな、元気か…て聞くまでもなさそうだな｣

｢伊達！良いところに！｣

ちょっと聞いて！とニッコニコで背中を叩いてきた私を見て、｢相変わらず元気だな｣と苦笑した。