降谷零(2/2) ページ14
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
「いやー!呆気なかったね!」
7度目の人生でやっと零とヒロから黒の組織壊滅の知らせが届いた。
1度目と同じように現場に着けば、各国の組織のお偉いさん方が互いに労っているとこだった。
「なんで私に教えてくれなかったの!」
その場に居なかった彼を探し回ること数分。
崖の上で遠くを見つめる零の姿を発見した。
「いや、お前のことだから無茶してめちゃくちゃにしそうだなーと思って」
振り返りながら彼は、それまでの件を思い出したのか、遠い目をしていた。
1度目の時とは違い、目には光を宿していて、その目はしっかり私を見ていた。
「お疲れ様」
そう言って笑えば零も笑顔で返してくれた。
零を助ける事は造作も無い事だった。
だって同期がみんなピンピン元気にしてたら、死ぬ理由なんてないもんね!
萩原に松田に景光に伊達!
4人全員無事だったら、零は大丈夫。
「Aちゃーん!ゼロー!」
遠くからヒロ達が手を振りこっちに走ってきた。
「お疲れ様」
「うん!」
パチンッ!と6人でハイタッチ。
みんなそれぞれ零を助けてくれた様で、あちこち怪我をしていた。そして零もよく見たら結構ボロボロだった。
でも、みんな生きてる。
「私、がんばったよね」
5人の後ろ姿を見て、1度目の人生を思い出した。
1人ずつこの世界から消えていく同期達。
そんな中で自分を押し殺して3つの顔を使いこなしていた零は、"降谷零"の時でも私の知ってる顔ではなかったのを思い出す。
私の1番の願いはきっと、
、
27人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:莉央。 | 作成日時:2022年5月5日 10時