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目を背けるな ページ1

約束の日まであと5日

私は時々この要塞で泊めて貰っている

寝心地がよく睡眠の質もいい

だが、今日は珍しく目が覚めてしまった


「……2時??まだ2時間しか寝てないじゃないか……」


2時間の睡眠とは思えないほどに頭が冴えている

私はふと、部屋を出てバルコニーへ向かった

フッと香るタバコの匂い

匂いのする方へ向かうと
そこには鬱先生とチーノがいた


ut「……。」

ci「……体冷えません?」


2人は仲良く隣に並んで柵に肘をついていた

タバコの煙と香りが
風に乗って広がっていく


『鬱先生。』

ut「?こんな時間にどうしたん?」

『いや、目が覚めてしまったから要塞内を散歩していたところだ。』

ut「そ。」


鬱先生は、私が来たことを確認すると
タバコの火を消して星空を眺める

すると、ふと私の方を向き口を開いた


ut「そういや、この前、
ショッピくん達と何話してたん?」

『……。』

ut「俺の事?他の死んだ幹部のこと?」


鬱はその目を潤ませて私を見つめる


『チーノについてだ……。』

ut「ふーん……。」

ci「Aさん?」


私の返事に鬱先生は苦い顔をする

チーノは少しだけ不安そうな顔をした


ちょっとした間の後、私は口を開く


『……現実から目を背けるな。』

ut「……。」


私のその一言が刺さったのか
鬱先生は目線を逸らした


『他のやつを気づかった結果、
お前が苦しみ、お前が辛い思いをした。』

ut「別に……気づかっては……」


鬱先生は目を瞑りフッと口角を上げる


『泣きたきゃ泣けばいい。
叫びたかったら叫べばいい。
1人で抱え込むな。作り笑顔をするな。』

ut「……ぅ、……」

『お前は環境に恵まれてる。
素晴らしい仲間がいるんだから、頼るべきだ。』

私が話終わると
鬱は唇をふるふると震わせた


その日、私は青い目の彼の弱い一面を見た

誰かを支え、誰かを助ける彼は
私には考えられないほど重いものを
背負っていたのかもしれない……


甘えるのが下手くそな人間には
本当に手を焼くものだ……

飴ちょーだい→



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リオチョチョ(プロフ) - 宇琉夜ハルさん» 要注意の続きは鳥居の後半からですね(*^^*)わかりにくくてすみません。こういったコメントはこちら側としても助かります。ありがとうございますm(*_ _)m (2021年10月8日 8時) (レス) id: 9f730bebc9 (このIDを非表示/違反報告)
宇琉夜ハル(プロフ) - 要注意の次の話がないです!(多分) (2021年10月8日 7時) (レス) @page37 id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
リオチョチョ(プロフ) - おさしみくんさん» 頑張りましょう!! (2021年10月6日 22時) (レス) id: 9f730bebc9 (このIDを非表示/違反報告)
おさしみくん - テストですか、お互い頑張りましょ!! (2021年10月6日 22時) (レス) @page42 id: fac9785650 (このIDを非表示/違反報告)
リオチョチョ(プロフ) - 霜月さん» うおおおおぉ!!! (2021年10月2日 20時) (レス) id: 9f730bebc9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リオチョチョ | 作成日時:2021年5月22日 16時

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