8歩、 ページ11
白布side
部活終わり。部室の中が静かになり初め、レギュラーである俺達数人しか居ない状態。+して太一がまだ帰ってきていないとき……
_________それは、恋愛話の幕開けである。
天「ねーネー英太ｸﾝ、今日さ、見た！？アレ！！」
あー、この話の始まり方は絶対そうだ。
こっそりボタンにかけていた手を止める。
瀬「まぁ、そりゃお前と一緒にいたしな」ﾁﾗｯﾁﾗｯ
…………。
視線を感じる。
背を向けてはいるが、恐らく瀬見さんだろう。
ボタンを閉じて顔だけ向ける。
天「今日さ、旧校舎の方寄ったノ。そしたらさ、太一と俺のクラスの女子が居てネー。何話してたと思うー？」
まぁ、それは誰が聞いたって1つしかないだろう。
白『まぁ、予想つきますけど』
天「まーネー、告白しかないヨネー。でも、問題はそこじゃあなイの」
なんだろう、天童さんの好きな人だったのだろうか…
…と思ったら語り手が変わるようだ。
瀬「そいつな、俺らの学年でもめちゃくちゃ美人だーって有名でな。それに家庭部でめっちゃ料理が上手いことで爆モテ女子だったわけ」
あー……成程
白『なのに振った、と。』
天「そーなんだヨー、しかもその子が「え、私多分邪魔しないと思う。部活も尊重するし、その為にいい感じのお弁当とか作ってみたいし！」ってめっちゃいい事言ってるわけ。」
天「それなのに！！太一ってば、『あ〜、確かにそれはめっちゃいいっスネ〜。………でも。スミマセン、俺はアンタの気持ちには応えらんない。』って！」
…………。
瀬「でもあれだよな、その後に『俺、付き合ってみよっかなー、とか軽い気持ちでアンタと向き合いたくない。そうしたら、アンタのその気持ちに失礼でしょ。だから、嬉しいけどｽﾐﾏｾﾝ』って断るんだもんな、断られても悪い気にはならないしなぁ………そりゃ告りたくもなるわ」
天「ﾀﾞﾈ〜。っていうかマジでもったいないと思うんだケド」
瀬「料理してもらいてぇ〜とか思わねーのかなぁ…」
白『そう、ですね……でも瀬見さんがここまで気にするの初めてじゃないですか？』ﾆﾔｯ
瀬「やー、違うぞ、好きとかそんなんじゃ……ただ料理は上手い方がいいだろ」
………………………。←
あ、
あ(察し)
白布『そういえば…先輩達には言ってませんでしたね。』
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作者名：水菜 | 作成日時：2022年12月11日 16時
