30. 自分の気持ちに嘘を ページ34
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「……轟？」
彼の怒気を含んだ瞳が、何故そんなに怒っているのか、
俺にはわからなかった。
「…辛いなら、辛いって！！そう言えよ！！
自分の気持ちに、嘘を…っ、嘘をつくんじゃねぇ！！」
胸ぐらを掴まれて。
至近距離で、怒気を含んだ眼に見つめられた。その視線に耐えきれなくなって、俺は。
視線を下に下げた。
これは、逃げだ。
そんなこと、わかってる。
でも、俺はその瞳を見つめ返すことが、
ただそれだけのことが、
どうしても。どうしてもできなかった。
「ごめん」
その言葉は、
何に対して謝っているのか。轟に対してか、正直になれない自分に対してか。
それはよく、わからなかった。
「いや、俺も、
熱くなりすぎた」
人の家庭に勝手に突っ込んで、ごめん。
謝る彼に、彼はどこまでも優しいと笑う。
俺の心配をしてくれるほどに、優しい。
大丈夫。俺は、大丈夫。
そのとき、規則正しいリズムを刻んで廊下に足音が響いた。
顔を覗かせたのは、相澤先生だった。
「遅いと思ったら、こんなところで」
先生は溜息をついて、俺の手にあった書類から一枚、取り出す。
「どうしたんですか、」
「体育祭で使う資料が至急ほしいと頼まれたんだ」
お前らがあまりにも遅いから、と突き刺すような視線。
肩を竦めてすみません、と謝った。
なにしてたんだと言う質問に俺はヘラリと笑って、
「大したことは、ないですよ」
それを轟はガン見していたが、何も言ってこなかった。
「それじゃ、気をつけて帰れよ」
去り際、先生は俺に「なんかあったか？」と俺の目元を見て言ってきた。
涙の跡でもついているのだろうか。
やっぱ、先生は騙せないか。
「なにもないですよ」
また笑うと、先生は名残惜しそうにしながらも背中はどんどん小さくなっていった。
＿＿＿＿自分の気持ちに、嘘を…っ、嘘をつくんじゃねぇ！！
頭の中に、彼の声が反響する。
「知らねぇよ」
俺は、嘘なんてついてない。
純粋に、母の笑顔が見たかっただけ。それまで。
この気持ちに、俺は蓋をした。
今は、忘れておこうと。
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紫月@久遠低浮上，，(プロフ) - たい焼き(カスタード)さん» え！？え、ほんとにありがとうございます！！かなりぐだくだだなと思っていたので嬉しいです。ほんとですか！？ありがとうございます。 (2023年3月21日 19時) (
レス) id: e0176e1ea3 (このIDを非表示/違反報告)
紫月@久遠低浮上，，(プロフ) - アップロードボタンを押します。それたら「この画像を利用する」というボタンを押してもらったらできると思います。説明下手でほんとすみません！！二次創作の場合は画像申請しとくのがおすすめです。男装系、いいですよねぇ。コメントありがとうございます！！ (2023年3月21日 19時) (レス) id: e0176e1ea3 (このIDを非表示/違反報告)
紫月@久遠低浮上，，(プロフ) - 羽鶴さん» 返信めちゃくちゃ遅れました！！ｽﾐﾏｾﾝ!!えと、まずお話を追加のボタンを押す。次に内容(ここに話数の数字)という文字の下に設定とかのマークが出てきます。それの左から2番目を押します。押したら、「ファイルを選択」を押して写真を選び、(続きます) (2023年3月21日 19時) (レス) id: e0176e1ea3 (このIDを非表示/違反報告)
たい焼き(カスタード) - お話の内容が良すぎます！！男装系はちょっと苦手だったんですけどこの作品はスラスラ読めちゃいます！ (2023年3月21日 19時) (レス) @page13 id: 3273a8e32b (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - すみません……イメガってどうやりました？自分もヒロアカの小説書いてて、うちの夢主も男装してるので気になってこの作品見ました！面白いです！いやぁ男装系は良いですよね！良かったらイメガの載せ方教えて頂けると嬉しいです (2023年1月20日 20時) (レス) @page19 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
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