海賊短編部屋 (ページ10)

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口は災いの元(nextエース) ページ10

「さて、用は済んだから部屋に戻るわ」

しつこく謝るサッチさんがうっとおしいのと、この格好でずっといるのも居心地が悪いので戻って寝ることにしよう。
そう思い、みんなに声をかけその場を後にした。

「A！！」

「エース。どうしたの？」

「さっきは、その。悪ふざけが過ぎた。悪かった……」

「あたしもキツく当たりすぎた。ごめんね？」

船内の廊下を歩いていたら声をかけられた。
わたしが謝るとエースはバツが悪そうに頭をガシガシかいた。

「(はぁ…)部屋まで送るよ」

「ぇ、いいよ別に」

「いいから」

ばっとわたしの手首を掴み歩き出した。
なんなんだ？と思いつつもとりあえずついていく。

「どうしたの？急に」

「そんな格好で1人でうろついてたら危ねーだろ」

そう言うエースの耳は真っ赤になっていて、可愛い反応を見せる弟をからかいたくなってきたぞ。

「そんな格好って？ミニもたまには可愛くていいでしょ？」

「ぇ？ちょっ、なにしてんだよ！」

「顔、超赤いよ？」

前に回り込んで、軽く見えない程度にスカートを持ち上げると顔も真っ赤にして慌てふためきだした。
人が多い所だと居心地が悪かったけど、こんな可愛い反応が見れるなら着た甲斐もあったかもしれない(笑)

なんて調子に乗ってたら慣れないヒールのせいかバランスを崩してこけた……かと思ったけど、手首は掴まれっぱなしだったので腕を引かれなんとか体勢を立て直せた。
空いてた手は腰に回ってるけど。

「ぁ、ありがと……！」

「(はぁ)」

「ぇ、なんで溜息吐かれてんの？」

「お前なぁ…。俺も男だってわかってんの？」

「わかってるよ？」

「なら服めくって挑発すんな」

急に真剣な顔になり、壁ドンをされた。
押し返そうとしてもビクともしないし、銃に手をかけようとしたけど持つ前にあっという間に手首を片手で掴み上げられてしまった。

「俺は男だし隊長だ。あんまりなめんなよ」

空いてる方の手で顎をぐいっと持ち上げられ、さらに距離が縮まる。
驚いて動けずにいたけど、少ししてエースは溜息を吐き離れた。
手は繋ぎ直したけど……。

その後は話す空気じゃなくなり、無言のまま部屋に着いた。
特に何かを話すわけでもなく、頭をポンと軽く叩いてエースは戻っていってしまった。

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以前upした話の続編。
ガキ扱いされて拗ねるエースなお話でした。
続くかもしれない←