海賊短編部屋 (ページ30)

今日:17 hit、昨日:6 hit、合計:30,494 hit

素直になれないお年頃4(ベックマン) ページ30

「落ち着いたか？」

「うるさい」

「(はぁ・・・)」

なんなんだ、溜息吐きたいのはこっちなんですけど。
イライラは止まらないけど、どうにもこうにもできないから諦めた。
キスは止めてくれたけどベックの足の間からは逃してくれなかった。

「で、なにしにきたの」

「言っただろう。お前に会いに来たと」

「じゃあもういいでしょ」

「・・・・・・訂正する。話しをしにきた」

「話し？言い訳をしにきたの間違いでしょ？」

「聞いてくれるか？」

否定はしないんかぃ。
と心の中でつっこみつつ、このままもよくはないよなという気持ちも少しはあるので聞いてみることにしよう。

「なに？」

「・・・お前の気持ちも考えず悪かった」

「なにが悪いと思っているの？」

「他の女が寄ってきてもそのままにしていた・・・」

「まんざらでもない顔していたくせに」

「今までそれが普通だった。
だからそれをわかったうえで俺の女になってくれたと思って甘えていた」

「・・・寄ってくるのはしょうがないとは思っている。
だけどそのまま受け入れるのが許せなかった。
わたしがいてもお構いなしなのが余計に嫌だった」

「もうそんなことはしない。だからやり直してくれ」

「正直信用できない」

反省しているんだろうなぁっていう顔と雰囲気はしてるから多分嘘じゃないんだろう。
でも今までの積み重ねもあるから信じきれないし、また辛い思いはしたくない。

「どうしたら信じてもらえる」

「ぇー・・・」

嫌いになって別れたわけじゃないから正直未練は多少ある。
赤髪海賊団も好きだしなぁ。

わたしの頬を撫で、不安そうな顔のベックの顔を見ながらどうしようかと考える。

「とりあえず船には戻るよ。
でもどうしたらいいかは自分で考えて。
3ヶ月くらい様子見てやっぱ無理って思ったらまた船降りるから」

「わかった・・・」

そう言って優しく抱き締められ、また顔が近付いてきた。

が、それを止めた。

「なんで拒むんだ」

「お仕置き」

「は？」

「様子見期間中はキスもそれ以上も禁止ね。
もしやったら問答無用で船から降りるから」

これでもかってくらいの笑顔で言ってやったさ。
ベックの絶望と呆気に取られた顔は申し訳ないけど最高でした☆

----------------------------------------
多分まだ続く(笑)
2.3話で終わる予定だったんだけどな？