海賊短編部屋 (ページ19)

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悪戯しちゃうぞ(イゾウ) ページ19

「Trick or Treat」

「……ぇ？」

自室で過ごしていたらノックがしたので出るとドラキュラの仮装をした男性にそう言われた。

「……どちら様？」

「おいおい。自分の男にその台詞はないだろう」

「ぇ、イゾウ？」

普段髪を結い上げ和装をしているので、洋装に髪を1つにまとめている姿で一瞬誰かわからなかった。

「ぇ、イゾウもハロウィン○○っかるタイプだったの？」

「Aの可愛い反応が見られるならこういうのもいいかと思ってな」

そう言いながらいつのまにか部屋の中に入ってきて、鍵を閉められた。

「で？さっきの返事は？」

「返事？」

「最初に言っただろう？ "Trick or Treat"ってな」

「ぁ」

季節感のない生活をしているので、ハロウィンなんてすっかり忘れていた。
慌てて部屋を見回すがそれらしき物は見当たらない……。

「お菓子はないのか？」

「ない…ねぇ……」

「なら悪戯させてもらうぞ」

流れるような所作でベッドに押し倒され、首筋に歯を立てられた。

「待って。そこ見えちゃう……」

「知ってるさ。わざとに決まってるだろう？」

そう言いながらキスマークじゃなくて、歯形をどんどんつけていく。
噛まれる度に痛いし、なにより恥ずかしい。

「イゾウ、痛い…」

「たまにはこういうのもいいだろう？それにしても意外と残らないな」

そんなことはないと思う。
でもキスマークは結構残るからなぁ……。

なんてことを思っている間にイゾウは自分がつけた歯形を指でなぞりながら何か考えている。大したことではないだろうけど……。

「やっぱりいつものやつがいいな」

「ちょっ、これ以上見えるとこに増やさないでよ！」

いいこと思いついたみたいな顔で上からキスマークをさらに付け始めてきたんだけど、結構本気でやめてほしい！！！

「Aが俺のものってみんな知ってるんだからいいだろう？」

「よくない！恥ずかしいから！！！
じゃあ逆にわたしがイゾウの見えるとこに付けても気にしないの？」

「付けてくれるのか？」

ぁ、余計なこと言ったかもしれない。
なんかシャツのボタン外し始めたし、めっちゃ悪い顔してる！！！

その後しばらく船内で2人の姿を見かけることはなかったとか……。

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歯形にキスマークにお互い付けて付けられて凄いことになったのでAちゃんの強い要望により、しばらく引きこもってたとかそうでないとか(笑)