海賊短編部屋 (ページ12)

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口は災いの元(nextイゾウ2) ページ12

「とりあえずここを離れるぞ」

肩を抱いたまま、足取りが怪しいわたしを支えながらイゾウさんは歩き出した。
周りが茶化してる声が聞こえるけど明日覚えてろよ。マジぶっ殺す。

「悪かったな。飲ませすぎて」

「謝るとこそこですか？」

廊下を引っ張られるように歩いていたが、足を止めてつっこんでしまった。
支えてもらっていたからイゾウさんも一緒に止まり、何を考えているかわからないがこちらをじーっと見ている。

「嫌だったか？」

「急に態度変えられるのは嫌です」

すっと離れ、少し距離を取り銃を向ける。
隊長で同じ銃を扱う彼に勝てるとかそんなこと思っちゃいないけど、見た目変えただけで態度変えられるのは嫌だった。
普段だったら絶対こんなことしないけど酒の力って怖いね。

「別に下心があってやったわけじゃなないさ」

「じゃあなんですか？」

「下心しかない奴らに見せつけるためにやったんだよ」

「見せつける？なんで？」

意味がわからなくて眉をひそめるとイゾウさんは小さく溜息を吐いて、すっと距離を縮めてくる。ぎょっとしている間に銃を取られ勝手に懐にしまわれた。
「ちょっと！」と文句を言う間もなく腕が伸び、腰を引き寄せられてしまった。

「さっきの訂正する。下心はあった。
他の奴らに盗られたくなかったんだ」

「……ぇ？！それって……？！」

「続きはお互いに素面の時に、な？」

体勢はそのままでおでこに軽くちゅっとキスを落とされた。

その後のことはよく覚えていない。
気付いたら自分の部屋にいて、我に返ってからは眠りにつくまでイゾウさんのことを悶々と考えていた。
明日からどうすればいいんだ……。

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エースに引き続きイゾウさんverでした。
他の人達はもうAちゃんに手を出せないでしょう(笑)