15 次男とある懸念 ページ17
松野家兄弟は、みなそれぞれの気配というのをよく知っている。
六つ子特有の超能力的な、それほど大袈裟のものではなく、
例えば布団の中で眼をつむっていても、誰が布団からはい出て起きたのか分かるような。
だからカラ松は気づいた。
街の人混みの中、家にこもりがちな弟が珍しく小綺麗な格好をして出歩いていることに。
それは梅雨に入った曇りの日のことだった。
すぐに声をかけようと思った。けど、それはできなかった。
弟の隣を歩く人物に気がついたからである。
一松の隣にいたのは、小柄な女の子。にこにこした表情はかわいらしい。
そして一松はといえば、その子に猫へのソレと同じくらい愛しげな視線を向けているではないか！
信じられずに、カラ松はその場に固まった。
本当に一松か？
あの猫しか友達がおらず、
弟に犬の格好をさせて散歩に出、
兄弟が風邪を引いた時に特殊プレイをしかけ、
所々様子がおかしかったとはいえ学生時代は頑張って陽キャに擬態し友達がいた一松が？？？
女の子を連れてる？
いやいや、待てカラ松落ち着けカラ松。あいつは良い奴じゃないか、ほら、動物とかに優しいし？
喜ばしいだろう祝福すべきだ、万年ニートに恋人ができるなんてすごいじゃないか。
しかしいつの間に女の子とそんな仲に、トド松と合コンにでも行ったのか？いや、だとしたらトド松はただならぬ様子で帰って来るはずだそんなのは見てないカラ松eyesにはごまかせないぞ、となるとなんだ、バイトか？抜け駆けか？？お前もトッティと同じだったのか？？？いやいやまさかあの一松がでもしかしあいつの相棒である十四松には彼女らしき娘がいたことがあったし＿＿＿
戸惑っている間、話し掛けようとした手が行き場もなく伸ばされていた。
その手にぱしんと軽く衝撃が走る。通行人とぶつかったのだった。
｢おい邪魔｣
｢あっ、あぁ、すみません｣
舌打ちされたが、そのことはどうでもよかった。
ぶつかったこの俺が思いの外ナイスガイだったので緊張したにちがいない。
それより一松だ、十四松の時は例外だったものの、女の子を連れてるとなれば
おそ松なんかに知られたら面倒な事態を招くだろう。
気にはなったが、一松はもうその場に居なかった。
さて、梅雨らしく雲はじとりと湿気を持って、暗く渦巻き始めている。
なんとなく、厄介が起こる予感がした。
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もふ田もふ猫。(プロフ) - ポチさん» 占ツクのコメ欄は会話禁止なので、これ以上の会話はぜひボードの方にお願いしたいです。上手いこと対応が思いつかず本当にすみません。コメントありがとうございました！ (2021年11月16日 17時) (
レス) id: 332b76537b (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - おはようございます。そうなんですね！あのう、お願いしたい事があるのですが (2021年11月10日 7時) (レス) id: e281db1a4b (このIDを非表示/違反報告)
もふ田もふ猫。(プロフ) - ポチさん» コメントありがとうございます！おそ松さんが好きなのでこういう作品を書いています！ (2021年11月10日 0時) (レス) id: 2107166e13 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - おそ松さんお好きなんですか？ (2021年11月10日 0時) (レス) id: e281db1a4b (このIDを非表示/違反報告)
もふ田もふ猫。(プロフ) - 夜弧さん» むっちゃんだ！！読んでくれててありがとね、がんばる！！ (2021年9月24日 20時) (レス) id: 2107166e13 (このIDを非表示/違反報告)
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