【テニプリ】黄蝶【男主】 (ページ45)

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リョーマ君(←委員会の時にそう呼べと言われた)はまだ残っていたがまぁ良いだろう。

「すみませんでした」

「君たちはバスケが好き？」

「「「好きです」」」

俺に謝罪した彼らの目を見ながら問うた問いに、彼らは真剣な目で即答した。

そんなこと知ってる。

そうじゃなきゃバスケ部にはいられない。

彼らはバスケをするのが楽しいのだ。

でも……

「好きなだけじゃ駄目なんだよ。好きなことをしたいなら、ルールに従わないと。今回のことは明らかにルール違反だよね。ルールを守れない君たちを試合に出すことはできない。そうでしょ？ちゃんと善悪を考えて行動しなくちゃ」

わからない子には教えてあげなくてはいけない。

それが、たった一つしか変わらない後輩でも。

「それだけバスケが好きなら、君らはきっともっともっと伸びるよ。それには、ちゃんとした人間性も必要だけどね。バスケがしたかったら、罪をしっかりと償ってから戻っておいで。そうでないなら、退部届を持ってくればいい」

「A先輩は優しすぎるッス」

俺の言葉を聞いていたリョーマ君が掃除を始める3人を見ながら言う。

「バスケ部は人数少ないからね」

「なんだ。人数減らしたくないだけか」

「フッ、違うよ。少ないから、1人1人をちゃんと育ててあげたいんだ」

「やっぱ優しいじゃん」

ありがと。

そう言って俺はその場を去った。

リョーマ君が言ったことも少しはある。

けど、やっぱり、俺は後輩1人1人を大切にしたい。