第12話 違和感�� Side:コナン ページ28
「例の件はどうなった？」
帰り道、フラッとポアロに寄れば、また安室さんしかいなかった。
最近俺が1人で行くと彼しかいないことが多い。
まるでそれを狙っているようだ。
そんなことは全くないのだが、話しやすいから特に気にしないでおこう。
そんなことよりも……
「組織のメンバーが続々と集まってるよ」
それもそうだ。
カルアは組織の情報源なんだから。
総力挙げて探し出そうとしているのだろう。
今日、ついに本人に会った安室さんは気がついただろうか。
『沖矢』という名前に引っかかっていたはずだ。
本当は聞きたいことがあるのは貴方でしょ？
「カルアに関しては？」
「何も」
その答えに、そっか、と返すしかない。
もちろんそれで会話は終わるわけで。
「そういえば」
一瞬の間の後、皿を拭きながら安室さんが口を開いた。
来たか……
「今日会った、沖矢なんとかって子」
やっぱり引っかかったのはその名前か。
確かにそうそうある名ではないが。
先日昴さんを疑って工藤邸に来た際、納得いかない顔で帰っていったから、まだ疑っているのだろうとは思っていたが。
カルアもまた厄介なところに転がり込んだよな。
一番身を隠せる場所ではあるが、1人がバレれば芋づるでバレてしまうのではないだろうか、とも思う。
「彼は阿笠博士のお隣さんの親戚かい？」
あー、やっぱり疑ってるよ。
そうだよね、頭がキレる人ならそう思うよね。
「昴さんの甥っ子だって言ってた」
直接聞いたわけではないが、歩ちゃんたちか昴さんにそう言われたのであれば、そういう設定にしているのであろう。
その証拠はないわけだが。
「ふーん」
何か考えが有りそうな、そんな含みを込めた返しに不安になるが、まぁ、公安にバレる分には問題ないだろう。
彼が保護されるだけ。
彼にとったらその方が良いのかもしれない。
でも、彼がそれを望まないのであれば、それが最善ではないのだろう。
まだ待とう。
天才と呼ばれていた彼が動き出すのを。
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夏生莉緒(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！更新頑張りますね^ ^ (2019年4月29日 18時) (
レス) id: 178bcf1535 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とっても、面白いです＾＾ 頑張って下さい (2019年4月29日 18時) (レス) id: ba2dc2fbad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏生莉緒 | 作成日時：2016年8月15日 15時
