第9話 代償�� Side:コナン ページ21
彼になら。
その確証は得た。
確かに身体が元に戻った時の代償は大きい。
俺だけではない。
様々な人を巻き込む。
目の前の2人も。
「お前が組織に見つかったらどうなるんだ」
きっと殺されることはないのだろう。
「ちょっと、工藤君！」
灰原が怖い顔で睨む。
「さぁね。君の考えてる通り、僕が殺されることはないってことは確かだと思うよ。じゃ、僕は帰るよ」
そう言って彼は部屋を出て行った。
そんなに聞いてはいけないことだったか？
軽い気持ちで聞いたつもりだったんだけど。
「なんだよ」
未だに睨む灰原に目をやるが、カルアに続き部屋を出て行ってしまった。
取り残された俺はやることもなく。
「博士に」
「言うわけないじゃない」
帰り際、パソコンに向かう灰原に声をかければ上から被された。
振り返りはしなかったが、手を止めて画面を見る彼女。
恐らく画面越しに俺を見ているのだろう。
俺から彼女の表情をうかがうことはできない。
「彼が組織に見つかるリスクが高くなるもの」
博士にくらい言っても大丈夫だと思ったが、彼女がそう言うのなら止めておこう。
俺はそのまま博士の家を出た。
帰り際にポアロに寄る。
安室さんに聞きたいことがあったから。
運良く店内には安室さんしかいなかった。
「例の件はどうなったの？」
カウンター席に座り小声で尋ねる。
一応、何があるかわからないから。
例の件とは勿論カルアのこと。
それだけで話を察した安室さんが水を差し出しながら苦笑いで告げる。
「収穫は無しさ」
「安室さんとしてはどうなの？」
安室さんとして、いや、公安として。
「組織より早く見つけて保護したい、ってのが本音」
俺の前にサンドイッチを置きながら小声で言う彼。
組織に潜入している彼からしたら、確かに組織には返したくないか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 769人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏生莉緒(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！更新頑張りますね^ ^ (2019年4月29日 18時) (
レス) id: 178bcf1535 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - とっても、面白いです＾＾ 頑張って下さい (2019年4月29日 18時) (レス) id: ba2dc2fbad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏生莉緒 | 作成日時：2016年8月15日 15時
