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その日から兄は部屋を出て、普通に過ごすようになった。
練習は、父とではなく兄として。
試合のベンチにも、父ではなく兄が座り。
俺は常に兄のために戦った。
試合に勝って、ハイタッチをして。
兄が自分のことのように喜んでくれるのが嬉しかった。
家族も、俺らのあり方を認めてくれていた。
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そんな俺たちの日常も、長くは続かなかった。
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兄は中学生になり、俺は5年生。
試合では負けなしで、『神』とまで呼ばれるようになっていた。
兄が中学生になったことで、俺と兄の時間は徐々にすれ違っていく。
兄の通う学校は私立の進学校で、毎日7時間ある。
その上、部活動か委員会には絶対に入らなければならないという校則があるらしく、放課後の活動は免れない。
小学生の俺とでは時間の合わせようがない。
せいぜい休みの日くらい。
とはいえ、兄の中学は土曜日も授業がある。
一緒に練習するのも、試合のベンチにはいるのも、週に1日だけ。
兄と俺との間にそんな変化があった頃、俺には他の変化も訪れた。
１つ目。
弟がテニスについてくるようになった。
テニスに興味を持ち始めたらしい。
2つ目。
一緒にテニスを練習する、友達ができた。
よく決勝で当たる子。
そう、幸村精市と出会い、親しくなった。
この転機が、俺の人生を大きく変えるとは、誰が予想しようか。
全ては俺のせい、なんだよね。
兄さん……
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夏生莉緒(プロフ) - 夕霧さん» コメありがとうございます！コメ頂けると更新の活力になります！頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いいたします^ ^ (2018年8月9日 16時) (
レス) id: e266ffce5d (このIDを非表示/違反報告)
夏生莉緒(プロフ) - 鈴さん» コメありがとうございます！これから過去編に入ります！末永〜〜くお付き合い頂けると嬉しいです^ ^ (2018年8月9日 16時) (レス) id: e266ffce5d (このIDを非表示/違反報告)
夕霧 - 次がとても気になります!これから更新頑張って下さい！ (2018年8月2日 1時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 夢主くんの性格がどストライクすぎて好きです！続きが気になりますね！更新頑張ってください応援してます！！ (2018年6月3日 19時) (レス) id: c43d6d3e45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏生莉緒 | 作成日時：2018年5月17日 23時
