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66話/第二の試練、哀ゆえに! ページ20
読み手のあなたは思い出すだろう。
■■■は旅をした。Aという心の拠り所を失ったあなたは、自分の夢を探すために旅をしてみた。もし見つからずとも、自分を待っている人と静かに暮らせばいい。
せめて、これからの自分を見つめ直さんがために、自分を愛してくれた、ある人を助けるために。あなたは旅をしたかった。
その過程と思われる場所で、自由に観光を続けていれば、偽りの女王として暫し時間を預けてほしいと頼まれる。そして■■■は贄として捕縛された。望まぬ果実を与えられ、およそ人の子ではない何かを孕み、あなたはこれから永遠の時間を一室にて、いつかは太陽の光も見えぬ場所で過ごすことになると言われる。
哀。それは愛しい人たちへ二度と再会できぬ感情、ロジャーを救えぬ己への非力さ。
騎士と称して己の自由を縛る者どもへ。
炎は燃えない。しかし、その哀は、それだけが、今の彼女を作り上げた唯一の。
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作者名:御法川 | 作成日時:2024年3月14日 20時