娜弥荼津 ページ44
毎日の任務でこんなにも身体が痛くなった。母の首を斬った時、子として当然だが精神的に辛いところがあった。
「...私にできること...」
どうしても眠れなくて、厠で用を済ませた後顔を洗っていた。鬼の死に際の顔だけが私の脳裏を横切り、気分がよくない方向に向かっていく
自分の弱さに苛立っていた
またあの優しい人に出会えるか。あの人は私が何に悩んでいるのか知っているように、なんて云えばいいのか分からないけど...とにかく優しかった。
その人の手がとても落ち着いた
荼津「厠遅いぞ」
「なっ...なんで勝手に入ってるの!」
荼津「ここ男の厠。寝ぼけたか?バラしといてやろうか?」
「...黙っといて...最悪...」
荼津「そうだな...身体触らせてくれれば」
「殺す」
荼津「冗談だよ。俺は隠すのが上手いんだ。俺についてこい」
道中誰にも遭遇せず、ずっと手を握られていただけ。もしかしたらこの状況をわかった上で...なんて思ったが、それは云わないことにした。更に面倒くさくなりそうだし
「おやすみ」
荼津「その前に...ほら、接吻」
「死ねばいいのに」
荼津「泣ける...そんなんじゃ継子にしないぞ?」
「地の呼吸の技はすごいと思ってる。でも地柱になるのだとしたら、あなたの次の次の人にしておきたい」
荼津「酷くね?」
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作者名:琲世 | 作成日時:2019年6月22日 21時