娜弥家独自流派 ページ34
若い女の肉は美味しい。最初に姉を喰ったとき、俺はその肉の美味しさに目覚めた。男はただ殺し、女は生きたまま喰い殺す。悲しみなどそこになかった
荼津「...鬼か」
清「そんな...また太鼓を叩かないと...!」
荼津「いいや、ここで殺す。叩くなよ」
だが男だろうと、稀血であれば容赦なく喰う。
荼津「元十二鬼月の下弦、娜弥家の恥...運命とは残酷だなぁ。我が弟・高」
高「荼津か。まだ子は残せてないのか」
荼津「いいや、先刻いい少女を見つけた。後四年したら子を産ませる」
高「それこそ娜弥家の恥だ。適正がある女を見つけると拐い、大人になったら無理に産ませるのだから。」
善も何もない兄の瞳が気色悪い。
あきら、あきらと呼ぶ声。あの日が懐かしい。弟と妹に何度もそう呼ばれ、二人がいれば歳上の兄弟は不要だった
その二人は姉に喰い殺された。だから鬼になったあの日、俺は真っ先に喰い散らかした。酒に溺れた両親も殺した
高「娜弥家の恥を消す。後はお前だけ...俺は俺なりの"善"を通す。」
姉を殺したときに刀を奪った。俺は兄より強い自信がある
あの時、兄に負けた日以来、俺は刀を握っていない。でも型は覚えていた。娜弥家の呪いの流派を
高「全集中、地の呼吸」
荼津「壱ノ型・瓦解土崩」
高「弐ノ型・捲土重来!」
瓦解土崩は水平に敵を斬る技、対して弐ノ型・捲土重来は下から斬り上げる技。其の水平技を破壊し、敵を斬り上げる。
荼津「伍ノ型・極楽浄土」
高「(型を途中で切り替えた!?)」
捲土重来から逃れる技、極楽浄土は背後から奇襲を仕掛ける時に使う技。部屋の物を利用したのか、荼津は俺の背後に移動し___俺を斬っていた
荼津「慈悲を与えてやるよ。清、別の部屋に行こうか。」
高「娜弥家の呪いを継ぐ気か...?お前が狙う少女は不幸だな...お前にも、あの方にも狙われるとは...」
荼津「親から洗脳を受けた。俺にはお前の云う"善"が存在しない」
高「不幸だな...鬼めが」
本当に鬼なのは荼津だ。一番哀れなのはこいつだ。娜弥家の当主であると同時に、娜弥家存続のために非道な事を行わなければ、と考える奴 隷
本人はその事に自覚していない
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作者名:琲世 | 作成日時:2019年6月22日 21時