最終選別 ページ3
三百六十度、何処からどう見ても藤の花。
藤の花が私たちを歓迎しているかの如く、狂い咲いている
「一緒に頑張ろうね、炭治郎」
炭治郎「ど、どうして俺の名前を...?」
「鱗滝さんがそう呼んでたのを聞いた。」
...これ以上会話が続くことはなかった。
広い場所に出ると、およそ二十人ぐらいの子供たちがいた。皆鋭い目つきだったが、鱗滝さんが言ったように死者は出るだろう
内容は如何なものなのか...
「「皆様。今宵は鬼殺隊最終選別にお集まりくださって、ありがとうございます」」
二人の女の子が可愛らしい声で喋る。どうやら説明してくれるのは、あの二人の女の子らしい
白髪「この藤襲山には、鬼殺の剣士様が生け捕りにした鬼が閉じ込められており、外に出る事は出来ません」
黒髪「山の麓から中腹にかけて、鬼共の嫌う藤の花が一年中狂い咲いているからでございます」
白髪「然し此処からには、藤の花は咲いておりませんから鬼共がいます」
黒髪「この中で七日間生き抜く。それが最終選別の合格条件でございます」
「「では、行ってらっしゃいませ」」
七日間、たった七日間だ
外で暮らしてきた故、森の中は詳しいつもりだ。...鬼がうじゃうじゃいる山は初めてだが
外にいるときは地下に穴を掘り、鬼に見つからないよう息を潜めながら生活していた。ただ鱗滝さんによく叱られた為、たまに小屋の中で寝ていた。
"この辺はそんなに鬼が出ない"などと言うが、其れは何故なのか。誰かが護ってくれているのかもしれないし、酸素が薄い山があるからかもしれない
「ああ...何時か借金分、育手に返さないと...」
善逸「お、お前もそうなのか...?俺も女に騙されて借金を...」
「馬鹿親が家ごと自分で燃えちゃって、借金背負わされた。そこで育手の師匠に拾ってもらったの」
善逸「ほぼ俺と一緒だ...なあ、怖いから一緒に...」
「一人で頑張って。またね!」
善逸「えええ!?俺死ぬ...確実に死ぬ...此処で死ねたらいいのに...」
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作者名:琲世 | 作成日時:2019年6月22日 21時