火事 ページ15
馬鹿親の不手際とはいえ、あれぐらいの火事だ。あの親でもすぐに逃げれた
死にたいという願望も感じなかった。それに私の目には、ハッキリと"明るいオーラ"が見えていたのだから。それなのに何故死んだのだろう
死の数日前、家族みんなで｢こんな花があったらいいね｣と話していた。あの会話だけをハッキリと覚えている
愈史郎｢...｣
｢すごいかっこいい人...相当なアレかな？大人がたまに行くっていうアレ！｣
炭治郎｢失礼だからやめろ...！待っててくれたんですね。｣
愈史郎｢お前を連れてくるよう、あの方に言われたのでな｣
これもまた不思議な影だ。鬼と同じ影がありながら、そこに君の悪い何かはない。この人はいい人、何となくわかってきた
炭治郎｢俺は匂いを辿れます｣
愈史郎｢目くらましの術をかけてる場所にいるんだ。辿れるものか｣
｢目くらまし...｣
愈史郎｢それよりもその女、鬼じゃないか。しかも醜女だ｣
...鬼？確かに善逸には"鬼畜暴言女"と呼ばれた(直後に川に突き落とした)が、醜女？醜い女ってこと？誰が？
｢｢...禰豆子！？/私！？｣｣
炭治郎｢醜女のはずがないだろ！？この顔立ちをよく見てみろ！！！｣
｢私の何処が醜女なのか言ってみろ！！！目のお医者さん知ってる？知ってるよね！？とにかく病院に行け！！！｣
炭治郎｢町でも評判の美人だったんだぞ禰豆子は！！！｣
｢次言ったらお前も川に突き落とすぞ！！！｣
炭治郎｢お前は黙ってろ！！！｣
｢炭治郎こそ黙って！！！｣
愈史郎｢行くぞ｣
炭治郎｢いや行くけれども！醜女は違うだろ絶対！！｣
｢もう少し明るいところで見ようか！なあ！？｣
炭治郎｢そうかわかった！この口枷だな！？この口枷のせいかもしれない！！これを外した禰豆子を一度見てもらいたい...え！？｣
私を醜女と称した最低最悪の男が壁にめり込む。暫くすると｢早く来い。誰もいないうちに｣と出てきた為、仕方なく壁の中を進んだ。
目の前に現れたのは屋敷。さっき言ってた目隠しというのは...
愈史郎｢醜女はその鬼だ。お前は珠世様以下ではあるが、まあいい方だろう｣
｢よし｣
炭治郎｢禰豆子はこいつより美人だからな！？｣
｢私だって村一番の美人だって称されてたよ！？少し盛れば百人に婚約を申し込まれてた！！！｣
炭治郎｢盛らない場合は！？｣
｢十人だよ！！！｣
炭治郎｢それでも多すぎる！！！！！｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2019年6月22日 21時
