私に彼氏ができない理由【Ryuto.S】 (ページ37)

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「...あれ？」

放課後、部活ないって聞いてたから一緒に帰ろうとして龍斗の教室まで来てみたものの

「いない、よね、？」

教室にはお喋りしてるグループがちらほらいるだけで龍斗の姿は見当たらない

先帰っちゃったのかなぁなんて踵を返す

今まで私になんも言わないで帰ってるなんてことなかったのに。ちょっと心が痛い

部活着に着替えた人たちが沢山いる昇降口、ふと見れば野球のユニフォームを着た見覚えのある人

「優斗先輩」

優「うぉっ！？びっくりした～！」

急に後ろから声をかけてしまった為オーバーリアクションをとる優斗先輩

私は優斗先輩にどうしても確認しなければいけないことがある

「...あの、」

優「ん？」

「私と優斗先輩が付き合ってるって広まってるって、友達から聞いて...」

そういうとポカンっとした顔をする優斗先輩

どうしたんだろうって思ってると次は眉間にシワを寄せる

優「...え、なにそれ？！なにその噂？！」

「...へ？」

思いもよらぬ返答に私自身も頭の中に沢山のはてなマークが浮かぶ

そうすると次はしばらくなにかを考え込むような素振りをみせる先輩

優「...そういうことか、全てが繋がった」

「あ...あの、どういうことでしょうか...」

なにやら1人でボソボソ呟いてる先輩に問いかける

優「...あぁ、ごめん、全部説明するね」

__________

「ナルホド」

大まかに話をまとめるとこうだ。

どうやら昨日一緒に帰っているところをお友達の瑞稀さんと涼さんという人に見られていたらしく朝質問攻めに合ってしまった優斗先輩。

どうやら天然な涼さんが「付き合ったんだ。おめでとう～！」なんてまあまあの声のデカさで言ってしまい周りから結構視線を集めてしまったらしく、優斗先輩は「ちがうから！」って咄嗟に涼さんの口元を抑えて小声で反論したらしい

けど何故か今日一日中周りからの視線やこそこそ話が付き纏っていて優斗先輩も不思議に思ってたらしいんだけど、

優「みんなに勘違いされてたから今日謎に男子からおめでとうって声かけられてたのか。俺」

「じゃあ付き合ってるって言ったっていうのは...？」

優「変に話が広げられたんだろうなぁ、噂って怖いねぇ」

チャハハって笑っている優斗先輩

いや、笑い話はない気が...