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Aside
「...んー、」
目の前にある数学のプリントと1人で睨めっこ
受験生ってわけではないけど来週にある進研模試を受ける為、わざわざ数学のおじいちゃん先生に過去問をコピーしてもらった
『やる気があるね〜』なんて感心されたけど
違う、前回の進研模試の数学の点数で1桁をとってしまったから今回は頑張らなきゃヤバいのだ
希望者だけ受けられる進研模試、なぜ受けるって言ってしまったのか、今更後悔
教室には既に私1人しかいなくて外は徐々に薄暗くなってきている
「...そろそろ帰ろ」
机のプリントをかき集めてバッグの中に入れ昇降口へと向かう
ローファーに履き替えて外に出ると梅雨の時期だからかじめっとした空気が肌を撫でる
「こんなにじめじめしてたっけ今日...」
髪を結ぼうと後ろで一つに束ねる
「...あ、」
そうだった、龍斗が部活で前髪あげる〜って言って私のヘアゴム持ってったんだ、
いつも腕に着けているヘアゴムがないことに気がつきしょうがなく後ろに束ねた髪をパッと離す
『あれ？Aちゃん？』
その瞬間に不意に後ろから聞こえてきた声
ゆっくり振り向くと
「...優斗先輩、」
優「朝ぶりだね笑」
部活終わりだろうか、大きめのバッグを抱えた優斗先輩がニコニコしながら立っていた
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作者名：りり | 作成日時：2020年4月24日 17時
