私に彼氏ができない理由【Ryuto.S】 (ページ29)

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Aside

「...やめてよその顔」

『だってえ～！』

お昼休み、今日もいつもと変わらず夏樹と机を合わせて

いつもと変わらずにお弁当を食べる、はずだった

向かいに座ってる夏樹がずっとニヤニヤしながらお弁当に手をつけずにこっちを見てくるもんだから気になって気になって箸が進まない

『先輩からも後輩からもモテ期かぁ～これは作間くんも焦っちゃうね！』

そういった夏樹は頬に両手を添えキャー！って言う

「...だからモテ期じゃないし、なんで龍斗が入ってくるの」

朝からずっとこの調子だ。このフレーズを聞くのも恐らく5回目

優斗先輩と連絡先を交換したのは朝秒でバレた

なぜなら朝一緒に校舎に入って行くのを見られたから

今日は龍斗は朝練で私より早く学校に行った為1人での登校だった

そこにたまたま家が同じ方向(らしい)優斗先輩と一緒になって

自転車通学の優斗先輩は途中から自転車を押しながら私と一緒に学校まで来た、そこをたまたま夏樹に見られてしまい朝から質問攻めに合い昨日の出来事を隈なく全部吐かされた

『このこと作間くん知らないんだよね？』

「何も言ってないから知らないと思う」

『1年の頃なんか男子の連絡先消されてたもんね』

そう、1年の頃クラスのグループLINEから意味もなく追加されて男子から連絡が来たときは龍斗に「いらないでしょ、特に大した用があるわけじゃないし」なんて言われて自然な流れで削除されていた

確かによく分からない男子の連絡先を持ってるのもなんだかなって思い龍斗に流されてたけど

『あんたはなんとも思ってないかもしれないけど結構やばいよ、それ』

なんて最近夏樹に言われてこれは普通じゃないのかなんて気付かされた

『まぁいずれかは絶対バレると思うよ、髙橋先輩アピール露骨だし』

「何言ってんの」

お弁当に入ってたプチトマトを口の中に入れる

あれ、今日はちょっと酸っぱい

『気をつけてね、髙橋先輩も君のこと大好きな後輩の佐藤龍我くんとやらも影でモテてるらしいから』

「...気をつけてねとは？」

『女の嫉妬は怖いんだからね～』

「...？？」

今思えばちゃんとこの言葉の意味を理解しておけばよかった、なんて