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優斗side
「だめだった、今日もだめだった、死にたい...」
教室まで全力疾走で来たため少し息切れしながら自分の机に項垂れる
瑞「また今日もちゃんと話せなかったの？ゆうぴー」
涼「ほんとにチキンだよね」
瑞「そんなんじゃ一生連絡先なんて聞けないよ」
2人から発せられる辛辣な言葉にますます元気をなくす
たまたま3人の部活の休みが重なった為俺が図書室に行くまでの間待っててもらった
優「だって急に連絡先交換してください！なんて言えないだろ！？少しずつ距離を詰めていくのが大事なんだよこういうのは、」
瑞「一歩も距離詰めれてないくせになに言ってるの」
優「うっ...」
パタッ
涼「あ、ついに優斗のhpがゼロになった」
優「うぅー...涙」
君の存在を知ったのは去年だった
可愛い一年いる！なんてクラスの男子の中でちょっと話題になったから俺もなんとなーくで存在を知っていた
でも何か接点があるわけでもなくそのまま迎えた今年の4月、
部活でなかなか思い通りにいかず
オフの日に野球の本あるかなーなんてふらっと立ち寄った図書室
優「スポーツのコーナーはー...」
決して広くはないが狭くもない図書室
普段利用することがない為本を探すのに手こずりキョロキョロしながら図書室を歩き回る
ちらほら利用者もいて机の上に置かれている大学の赤本をみて3年だと悟る
優「俺もそろそろ受験考えなきゃなぁ...」
そう思いながら奥の本棚に目を向けるとなにやら本をもってぴょんぴょんと飛び跳ねている女の子
図書委員だろうか？横には無数の本
高い位置にある本棚に本を戻したいのだろう背伸びをしたり跳ねたりを繰り返している
俺は気づいたらその子に近づいていて
優「届かないでしょ、戻してあげるよ」
後ろから自然にその子の手にある本を取って本棚に戻す
急に後ろから現れた俺に目を大きく見開いてびっくりする女の子
あれ、この子...
「え、あ、ありがとうございます...」
その後俺の方に向き直し頭を下げる君
優「いや、別に...」
噂で聞いたことあるAちゃん、だ
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作者名：りり | 作成日時：2020年4月24日 17時
