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龍我side
でもあの一瞬の出来事で名前なんか分かるわけもないしただ分かることはここの学校の生徒ってことだけ
あの日から高校に入学する日までその人のことを忘れることはなくむしろどんどん想いが募っていくだけだった
一回しか面識がないのにここまであの人に執着する自分が不思議でしょうがなかったけど一目惚れの威力ってどうやらすごいらしい
たまたま職員室に用があって歩いていたらぶつかった人がその人だった時は本当に心臓が飛び出るかと思った
まあどう名前を知るきっかけを作ろうか模索したところ咄嗟に強引に保健室に連れ込んでちょっと怖い想いさせちゃったけど
俺のこと覚えてくれてたりしないかなってちょっと期待してたけど案の定覚えてなかったみたい
せっかく名前聞ける！って思った時に龍斗さんがきた時はなんで？って2人知り合いなの？って受け入れたくない現実を突きつけられた気分だった
その理由は龍斗さんがとてつもないイケメンだからだ
入学1日目で思い知らされた龍斗さんのモテっぷり
同じクラスの女子がイケメンな先輩がいるってキャーキャーしてた
バスケ部のマネージャー希望も多分龍斗さん目当てで入る人が大半になるだろう
確かにあんなにイケメンで高身長でバスケもうまいってなったらモテないはずがない
...俺も身長負けてないけど！！！
さっき龍斗さんに付き合ってるかもねなんてカマかけられたけど多分A先輩の反応を見る限り付き合ってはいないだろう
でもさっきのやり取りで思い知らされた
龍斗さんはA先輩のことが好きだ
しかも部外者の俺からでも分かる相当な溺愛っぷり
ゴミがついてたからとか言ってたけどきっとA先輩のことを抱き寄せたのもわざとだろう
さっきA先輩を抱き寄せていた時に俺を捉えた龍斗さんの目が頭から離れない
____Aは俺のものだから
そう目で訴えられているような気がした
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作者名：りり | 作成日時：2020年4月24日 17時
