ホンジスの双子の妹です。 (ページ26)

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「ジス…？」

私の持っていたスマホを取って通話終了ボタンを押したジス

何を考えてるのか全く分からない

こんな怖い顔をしてるジスは初めてで
2人しかいないこの家で私の声が異常に大きく聞こえる

ジス
「なんで…」

「え？」

ジスが小さく声を出したけど聞き取れないほどの小ささ

下を向いてるから表情はほぼ分からないけど

私また何かやってしまったのかな

ジスがこんなに怒るなんておかしいもん

ジス
「男？」

「電話…？そうだよ、クラスの友達」

ジス
「…ジョンハンって文化祭にいた人？」

「そう、どうして？どうして電話切ったの？
ジョンハンに謝らないと…」

とりあえずジョンハンに先に謝ろうと思って
スマホをもう一回手に取ろうとすると

ジスの手がそれを阻止した

私の手首をギュッと痛いくらいに握って離してくれない

その手はほんの少し小刻みに震えてるようにも見えた

こんなジスおかしい

折角この前元に戻りかけてたのに。

ジスは何を考えてるの？

ジスは私の手を掴んだままリビングに戻ると
さっきまで座っていたソファに私を座らせた

いつの間にかテレビは消えていて

静寂につつまれる

ジスは顔を歪めた後、昔みたいに私の頬に
触れるだけのキスをした

その部分だけ熱をもって熱くなるのが自分でも分かる

そしてため息をついたあと

ジス
「僕だって嫉妬するんだよ。ごめん、腕痛かったよね。
でも、どこにも行かないでお願いだから、、」

初めて聞く本音に戸惑いを隠せなかった

そんな素振りは一回もなかったし
余裕のない表情をするジスは初めてだったから。

嫉妬は、双子として？

それとも_________

聞くことは出来なかったけど

自分の気持ちばっかり考えてジスの事を考えていなかった私は妹失格だ

お兄ちゃんではあるけど、ジスだって私と同い年なんだから…。

もうジョンハンへの電話の事はこの時頭から消えていて…。

ジス
「ごめん、疲れてるから寝るね、おやすみ。」

それだけ言うと私の手を離して自分の部屋に戻っていってしまった

私達の歯車が少しずつ狂いはじめた

そして、もう元通りの前みたいな双子には戻れない事などこの時は知る由もなかった