ホンジスの双子の妹です。 (ページ24)

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ジス
「なんかって言っちゃダメだよ。
リオは可愛いんだから気を付けて」

そう言って優しく笑うジスは前のジスみたいで

昔の様なふわふわした空気が懐かしい

でも、ジスは何も分かってないと思った

さっきから視界にずっと入る紺色のマフラー

朝はしてなかったの知ってるんだから

ジスその色のマフラー持ってなかったでしょ？

そんな事をすぐ考えて結局前に一歩も進めてない自分が急に虚しくなった。

ジスはきっと変わっていないのに

彼女を作ったジスが変わってしまったと思って嫌な態度で接していたのは私だった

徐々に視界がぼやけて前が見えなくなっていく

ジス
「どうしたの？」

立ち止まり、ジスが眉を下げて困ったように聞く

「ごめんなさい。私ジスの事最近避けてたし態度も悪かったよね。
私の気持ちの整理がついてなかっただけなの…。」

ジス
「いや…気にしてないよ、顔上げて？」

「ジスに美人の彼女ができて、生まれる前から一緒だったジスがとられたみたいに感じて嫉妬してた。

私のジスが取られちゃったって(笑)

ジスにもジスの彼女さんにも八つ当たりしちゃって反省してる」

やっと言えた

好きとは勿論言わないけど、

それでも思ってる事は伝えれたはず

こんな妹でごめんね

まだまだ気持ちの整理はつきそうにないけど

ほんとに少しずつでも変わっていけるように努力するから許して、、

涙を拭こうと思ったら、
自分の手より先にジスの手が伸びてきて

私の涙を拭った

ジス
「僕はこうしてここにいるじゃん。
でも気付かなくてごめんね。

あーもう……かわいすぎ(ボソッ)」

ジスが最後何か言ったけど聞き取れなかった

ギュって勢いよく抱きしめられたから

ジスの逞しい腕は久しぶりで
ジスに匂いに包まれるだけで心拍数が上がる

こんなんじゃ本当にまだまだ時間がかかりそうだな…

それがバレないようにゆっくり離れるとジスは

帰ろっか、なんて言って昔みたいに
手を差し出してくれる

それは私の大好きな大きいけど綺麗な手

無理に避ける必要はなかったんだと
やっと気付いたこの日

久しぶりにジスの手を握った