【キヨ】感情表現が苦手な少女と感情豊かな少年のお話 (ページ10)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:1,169 hit

9話ページ10

｢君たち何しとるん？｣

ふと聞こえた言葉
その言葉で彼女達はピクリとも動かなくなった

私は痛む身体に鞭を打って立ち上がる

あぁ、はやく帰ろう

私は感情を表にうまく表せないだけで完全に感情がないという訳では無いらしい(医者が言ってた)

多少の感情はあると
“哀しい”“寂しい”“怒り”“辛い”“不安”
などという何故か負の連鎖

最初は不安しか無かったけど、ふとした瞬間に蘇る感情

でも、私が前にいたところだとこんな風に悲しい感情しか戻らなかった

だから、私は故郷より離れた場所の高校に受験した

ここなら私は変われるかなって
見事合格

でも、喜び方がわからない私は哀しくなった

ー笑うってなんだっけ。
楽しいって、嬉しいって、なんだっけ。

あんなことが無ければ私は今も笑って過ごせていたのかな。

ーAゲームしよー！

ースポーツだから！w

あの日、全てが変わった

ーごめんね、俺、何も出来なかった。。

ー遅かったんだ...

目に涙を溜める彼
悔しそうに拳を握りしめる彼

ーーーーー

｢ちょっと待ってよ｣

歩き出した私の腕を誰かが掴んだ

私は気にせず歩くのを続ける

｢ちょっ、ちょっ、ほんまに待ってぇぇ！！｣

振り向くとさっきの女達はおらず、見覚えのある男の子が一人

｢身体大丈夫!?｣

『あ、大丈夫です。
ありがとうございました。』

またぺこりと頭を下げる

この人が助けてくれたと分かったからお礼をした

｢俺、同じクラスの香坂伶斗！レトルトって呼んで！｣

『あ、えと、白星Aです。
よろしくお願いします、レトさん』

｢うんうん、よろしく！
ところでAちゃんゲーム好きなの？｣

『あ、はい』

｢真顔ｯｯ!!
やっぱり？さっきなんか呟いてたの聞こえてたわw
じゃーさ、今から俺のとこに友達来て一緒に遊ぶんやけど遊ばん！？｣

既に私の腕を掴んで目をキラキラさせて私を見ている彼を見ると拒否権は無さそうだ

『いいですよ。
あと、一つだけ、いいですか？』

彼になら言っても大丈夫かなって
私のこと

｢ええよ｣

『私、上手く感情が表現できないんです。
なので、不快にさせてしまったらごめんなさい。』

｢あ、そうなんや...
全然大丈夫やで！｣

そう言ってニカッと笑う彼

私の中で何かが疼いた
ふと一つの感情が蘇った

...私もそんなふうに笑いたい

《羨ましい》

蘇った感情。

ーーー
わけわかめ。
この小説若干詰みかけてます。